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セレーナ: 希声

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オペラ劇作家、世界政府芸術協会メンバー、そして数々の試練を乗り越えてきた戦士であるセレーナは、かつて宇宙ステーションにおける戦いの最中に消息を絶った。しかし、とある「代行者」に救われ、地上で失われた記憶を取り戻すための旅を続けていた。その長い旅路の果てに、彼女は再び自らの存在を見出し、新たな姿で空中庭園へと帰還した。

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希声は幻奏をフレームとして採用し、一連の調整を経て再構築された「新機体」である。その製造プロセスは従来の特化機体とはやや異なるものの、セレーナにとっては自身の使用習慣に沿った最適解だった。セイレーン時代に受けた損傷により、完全な記憶を取り戻したあとも、意識海にはいまだトラウマによる幻痛が残っており、かつて「クジラの歌」信号と安定して接続していた幻奏のフレームが、その痛みを和らげる役割を果たしている。

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セレーナは依然としてパニシングと特別な繋がりを持っており、赤潮の中に残存する「声」を聞き取り、それを一定時間借り受けて戦うことができる。しかし、この状態に入ると意識海に大きな負荷がかかるため、希声機体はセレーナを保護するために、一定時間後に「声」との接続を断ち、ノイズ状態へと移行する。このノイズ状態が修復されるまで、彼女は再びその力を行使することはできない。

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希声のコアは強大な演算能力を有しており、セレーナは激しい戦闘の最中でも、最大で五声部の演奏を同時に行うことができる。制圧装置が弦剣の指揮に合わせて戦場に響き渡ると、圧倒的な音の奔流が狂風のごとくあたりを席巻する。

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機体の背部と肩に描かれている白い花藤状の模様は、彼女が最も大切な人から贈られた特別な贈り物である。アヤメはセレーナが最も好きな花であり、かつて彼女は温室の試験管の中でしかその姿を見られなかったが、長い旅路の果てに、ついに彼女は雨上がりの平原に咲き誇る姿をその目で見ることができた。それは、彼女が「現実」を自らの手で掴んだ証でもある。

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希声の名前は、セレーナがグレイレイヴンの指揮官とともに決めたもの。彼女はこの名前が、「芸術の殿堂は訪れる者を選ばない」ということ、そしてこれから出会う人々のために弓を引き続けるということを常に自身に思い出させる要となることを望んでいる。長きにわたる戦いの中で、この名前は常にセレーナとともにあり、彼女を幾度となく嵐の中から立ち上がらせる支えとなった。