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工兵部隊の機体強化の方向性と異なり、カレニーナは精密な操作性を重視した設計ではなく、より高い出力と耐久性を持つ内部構造を重視した。「気合いさえありゃ細かい操作なんてすぐできる。けどな、出力は足りなけりゃ足りないままなんだよ。」一見強がっているだけのように見えたが、工兵部隊の隊員に異論を唱える者はいなかった。002
あまり知られていないが、カレニーナは工兵の知識範囲以外に構造体の機体設計にも精通している。関連部署に断られた理由は、そのほとんどが最も危険な場所へ向かうことを前提に設計されており、「予算オーバー」かつ「過剰性能」だったから。003
工兵部隊は空中庭園でのメンテナンス作業を行うメンテナンスチームと、地上で再建を行う再建チームに分かれている。工兵部隊に配属されたカレニーナの初めての任務は、とあるエリアの廃墟——彼女と祖父が暮らしていたスラム街の再建だった。侵蝕体が人間の集まる場所を襲撃するという悲劇を減らすため、工兵部隊隊長になったあとも、前任者のように空中庭園に留まることなく、常に2チームの間を行き来している。004
執行部隊の隊長のように常に前線に出られる訳ではないが、カレニーナは技術者にとっての戦場で希望の暁光を追い続けている。この戦場は決してひとりではない。「戦士」を率いて時間と戦い、そして難問に挑むことが彼女の隊長としての責任であり、誇りでもある。005
「破壊は目的じゃねぇ。手段だ。」カレニーナが破壊を好むのは、自身の感情を発散できるからではない。むしろ彼女は破壊という行動に対して非常に慎重だ。古い埃を一掃した空間に新たな幸せを再建するため、一度破壊すると決めたら徹底的にやり遂げる。006
未来への道には常に希望があり、カレニーナは希望を掴むために火の中をも進む勇気を持っている。その勇気が彼女の背中を押していたが、今はもうひとつの勇気と自信を得た。それは手にした希望を破壊する勇気と、その希望を「再建」する自信である。