やがて決着はついた。墨鳶は地面に倒れ込み、雨に打たれている
い……家に……帰る……
曲は墨鳶の眉間に武器を当てた。雨水が曲の髪を濡らし、目が覆われて、彼女の表情を伺うことはできない
帰りましょう、墨鳶……
帰る……
お帰りなさい
そうつぶやいたあと、曲は空を見上げた。冷たい雨水が顔に降りかかる
そして曲は指に力を加えた。機械を破壊する感覚が武器を通して手に伝わる。作動音はしばらくして完全に停止した。あたりには、篠つく雨と砲弾の轟音のみが響く