Story Reader / 境界条約 / 野浜岬空軍基地 / Story

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NO.55 レーダーサイト

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墓守さんは本当に私たちを置き去りにしたんでしょうか……?

オブリビオン

あいつのいつものやり方さ

このまま進んでは、指揮官を一定の危険に晒すことになりますが、時間通りに基地へ到着できれば……まだ事態を収拾できる……

……指揮官の考えを聞こうか

総員整備、偵察兵は情報収集へ。5分後に前進を始める

了解!

じゃあ、俺が偵察に出るよ

5分後、ヤマモトが偵察を終えて戻ってきた。前進しても問題はないという

それから1時間の沈鬱な行軍を経て、ようやく野浜岬空軍基地外周に到着した

皆が再度の整備を行おうとしたその時……静寂の中に聞き覚えのある音が響いた

ああ、確かお前たちの「友人」だな

ムルマンスクの件以降、あれはずっとこの辺りを回遊している

指揮官、私は多くの物事を知っている

この世を生き抜いてきた者は皆、自らの「生きる道」というものを持っている

あの墓守の言う通り……

[player name]、生きて目の前に立っている者を簡単に信用するべきではない

いや、決して信じたわけではない

さあ、行こう

じきに吹雪になる

パニシング濃度は高くなる一方ですね……

指揮官、こいつをやる

血清だ。空中庭園製には敵わないが、十分使い物にはなるだろう

徒歩の移動で想定よりも消費しているだろう。そろそろ手持ちが足りなくなるんじゃないかと思ってな

彼女が常に傍にいる保証はない。私が常に見守っているわけにもいかない。あなたはひとりの軍人である以前に、グレイレイヴンの指揮官だ。わかったら受け取れ

ワタナベ、あなたはドレーク……いえ、キカイイッカクに何かするつもりですか?

何もするつもりはないが、我々の拠点への手出しは止めさせたい

それで僕らと同行したというわけか……

少し別行動だ。私は部下を連れて東へ向かう。10分後に6時方向で合流しよう

前に進み始めたその瞬間、ゴーストコーストを強烈な吹雪が襲った。この世のあらゆるものに怨念を撒き散らす罪人の咆哮のような轟音が、大地を震わす

それから、突然の銃声。派手なスノーコーチがエンジン音とともに吹雪を切り裂いて突撃してきた。全員が驚いて銃を構える

車は急速なドリフトで向きを変えて行軍の鼻先につけたかと思うと、後部から数本のチェーンを射出し、追いかけてきた大量の侵蝕体を一掃した

…………墓守さん!

――くそったれが、お前らやっぱり俺の「墓」を暴きにきたってわけだな!?

男はタバコを吐き捨てながら、悪態をついた

こいつ……なんで戻ってきた!?

やめろ、あんたでどうにかなる相手ではない!!

うるせえッ!!

墓守の大事な車が電線に激突する。エンジンは無事だが、衝撃でドアが外れてしまったようだ。雪まみれの顔の墓守が、運転席から飛び降りてきた

気が変わったぜ!あんたらが金をくれるってんなら、受け取らない道理もねえよなぁ!

前にここにいたのはよ、本当にクソみたいでどうしようもねえ……

元世界政府東アジア支部!陸軍航空隊第13師団チャリド·モルス大尉!「墓」に戻ってきてやったぜッ!!

墓守はひと通り高笑いすると、慣れた手つきで短機関銃に弾を込め、引き金を引いた。連射された徹甲弾が、みるみるうちに道を開く

侵蝕体を抑えろ!

了解です!

指揮官!私、墓守さんのところに行かなくては……!

[player name]、下がれ!

……チッ!私が行くのを待っていろ!!

30分後……周辺の敵は完全に沈黙した。だが、全ての人間がこの戦闘を乗り切ったわけではなかった

墓守……チャリド·モルスはスノーコーチにもたれかかっている。額から脚まで左半身を血に染め、生命の灯火は消えかかっている。だがそれとは裏腹に、その目は強く輝いていた

陸軍航空隊のモットー……忠誠は永遠なり……

「信仰の墓」が本当の墓になっちまうとは……おあつらえむきじゃねえか……

クソが……せっかくの取引だったのによ……結局は台無しだ……

……

くそ……くそっ!!くそ……っ!!

任務はまだ終わっていない!個人的な感情に流されるな!

……すみません

ワタナベは頷くと、手を上げて皆に前進停止の合図を送る

オブリビオン各員、この場で15分間の整備を行う。偵察兵はルートの情報収集を行い、5分以内に戻れ。この先が目的地の野浜岬だ……くれぐれも油断するなよ

了解!

ふん……賭けてもいいけど、偵察したって吹雪以外になんもないぜ

まあ、行ってくるよ……

……時間だけが無情にすぎる。空は段々と暗くなり、吹雪の前兆が現れた頃、皆の呼吸も乱れ始めた……

…………総員武器の最終確認を。もうこれ以上待つ意味はない

それから1時間の沈鬱な行軍を経て、ようやく野浜岬空軍基地外周に到着した

皆が再度の整備を行おうとしたその時……静寂の中に聞き覚えのある音が響いた

ああ、確かお前たちの「友人」だな

ムルマンスクの件以降、あれはずっとこの辺りを回遊している

指揮官、私は多くの物事を知っている

この世を生き抜いてきた者は皆、自らの「生きる道」というものを持っている

あの墓守の言う通り……

[player name]、あなたは生きて目の前に立っている者を簡単に信用するべきではない

いや、決して信じたわけではない

さあ、行こう

じきに吹雪になる

前に進み始めたその瞬間、ゴーストコーストを強烈な吹雪が襲った。この世の全てに怨念を撒き散らす罪人の咆哮のような轟音が、大地を震わす

それから、突然の銃声。派手なスノーコーチがエンジン音とともに吹雪を切り裂いて突撃してきた。全員が驚いて銃を構える

車は急速なドリフトで向きを変えて行軍の鼻先につけたかと思うと、後部から数本のチェーンを射出し、追いかけてきた大量の侵蝕体を一掃した

…………墓守さん!

――くそったれが、お前らやっぱり俺の「墓」を暴きにきたってわけだな!?

男はタバコを吐き捨てながら、悪態をついた

こいつ……なんで戻ってきた!?

やめろ、あんたでどうにかなる相手ではない!!

うるせえッ!!

墓守の大事な車が電線に激突する。エンジンは無事だが、衝撃でドアが外れてしまったようだ。雪まみれの顔の墓守が、運転席から飛び降りてきた

気が変わったぜ!あんたらが金をくれるってんなら、受け取らない道理もねえよなぁ!

前にここにいた時はよ、本当にクソみたいでどうしようもねえ……

元世界政府東アジア支部!陸軍航空隊第13師団チャリド·モルス大尉!「墓」に戻ってきてやったぜッ!!

墓守はひと通り高笑いすると、慣れた手つきで短機関銃に弾を込め、引き金を引いた。連射された徹甲弾が、みるみるうちに道を開く

侵蝕体を抑えろ!

了解です!

指揮官!私、墓守さんのところに行かなくては……!

[player name]、下がれ

……チッ!私が行くのを待っていろ!!

緋色の光を放つ機械体が、雄叫びをあげながら津波のように襲いかかる

墓守さん、しっかりしてください!

幸いにもまだ基地に入る前だったリーフの位置は、墓守からそう遠くない。リーフは侵蝕体をかわしながら、一直線で救出に向かった

おい!俺を前線にいさせろ!どうせ死ぬなら……派手にやりたいんだよ!!

墓守さん、怪我をしてるんですよ!お願いですから撤退の援護をさせてください!

グレイレイヴンに助力しろ!

墓守……チャリド·モルスはリーフに頭を預けた。額から脚まで左半身が鮮血に染まり……武器は力なく地面に落ちた……

頑張ってください!必ず助けますから……!

墓守は弱々しく手を振り、リーフの言葉を遮った

もうこの歳だしな……死に際はわきまえてるぜ……

「信仰の墓」が本当の墓になっちまうとは……おあつらえむきじゃねえか……

クソが……せっかくの取引だったのによ……結局は台無しだ……

いつの間にか墓守の傍らに立っていたワタナベが口を開いた

冗談はよせ……この程度で老練の兵を殺せるわけないだろう

衛生兵!

はい!

強心剤を打て。2回分だ。それから医務拠点に運べ

了解です!

おいおい……オブリビオンってのは……こうやって人をこき使ってんのか……?

……すみません。墓守さんの安全を確保できませんでした……

いや、お前はよくやった

衛生兵が応急処置を施した。どこまで回復するかはわからんが、死にはしないはずだ

あの死に損ない……本当に大した死に損ないだな!!

各員、作戦の再開だ!

了解です!