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All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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伝説の執行者‐18

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まさか本当に出口があるなんて……

おいおい、さっきのは口から出まかせだったのかよ!?

ええ、この道が駄目なら、他へ行こうと思ってました……どうせその場に留まることはできなかったわけですし

ルシアの先導に続いて地下設備を抜け、無事、太陽が照らす大地に生還することができた。が、この場所はどうやら、これまで通過してきた場所ほど平穏ではないようだ

ゴホッ、ゴホ……

う……クソッタレの国王め……

怪我人、焼けた建物からもくもくと立ち昇る黒煙、そして化学薬品のにおいがする弾痕……

何が起きたのかは明らかだ

国王の仕業ですか?結構なことになっていますが……

なあ、一体何がどうしたんだ!?

思慮に沈むリーをよそに、カムイは慣れた様子で救護係の人間に話しかける

あ、あんたたち……ひょっとして他の村から逃げてきたのか?

私たちは旅の者です

旅人か……宿でもお探しかい?それなら悪いが、見ての通りだ。俺たちの村はもう、国王の手下の勇者にメチャクチャにされちまったよ……

ふたりいた。俺たちの家族と、それから俺たちに友好的な魔族を全部連れてちまった……

我々は魔族と一緒に暮らしてたんだ。国王の掲げる「魔族殲滅」に背いたってわけ

ですが、あなたたちがそういう暮らしを始めたのは昨日今日のことではないでしょう?

そうとも。これまでずっと、うまくごまかしてきたんだよ。……だがな、今回は勇者があっという間に魔族の隠れ家を見つけちまって、それから……

村人の表情がグシャリと歪み、その目から涙がこぼれ落ちた。どうやら村人が親しくしていた魔族も、勇者の“ひどい仕打ち”を受けたようだ

指揮官、この方の言う勇者というのは、おそらくカムとヴィラのことではないでしょうか

ってことは、あいつら、オレと[player name]を裏切って国王側についたってことかよ

そんでこれは、国王がカムたちに与えた任務ってことなのか……

十中八九そうでしょうね。ですが、あのふたりが国王の政策のためだけにこんな仕事を引き受けると思いますか?何か裏があるに違いありません

リーフ……まさか、カムたちはリーフの正確な居場所を知ったのでしょうか?

さあな、ただ網を張ってるだけかもしれねぇぜ?前にビアンカと追跡任務に当たった時に、ちょっとした方法を教わったことがある

追跡目標に圧力をかけ続けて、目標の移動可能な空間を物理的に縮めていくんだよ。直接爆破したり、罠を仕掛けたりしてな

そうすれば、目標はプレッシャーを受け続けるし、簡単に移動できなくなる

更に、情報を操作して最終的に目標を1カ所に誘導する、というわけですね

そうだ……カムのことはよくわからねぇが、ヴィラなら絶対にその手を使うだろうな

では、私たちもその戦術で、リーフを探しましょう。国王の手下と遭遇する可能性は高くなりますが、リーフと合流するためにはそれが一番早いでしょう

ええ、そうかもしれません。ここは魔将の城に向かうルートなんでしょう

ヴィラは以前、オレたちに回復薬を回収させた。ひょっとすると、今回もついでに色々やったのかもしれねぇな

うーん……でもカムは、そういう無駄なことするヤツじゃないぜ?

は?カムだってヴィラとご同類だろ?

いや、カムは……ちょっとコミュ障っての?人づきあいが苦手なだけじゃん。国王の仲間になったからって、村を燃やすようなことはしないよ

それに、カレニーナたちが受けた任務にさ、こういうような内容入ってなかっただろ?

無駄なことをしない……カムのことを誰よりも理解しているカムイがそう言うんでしたら……

もしかすると、村を燃やしたのは第2の任務のためなのかもしれません

リーフか!?

ええ。ふたりの目的はわかりませんが、こちらも急いで動いた方がよさそうです