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All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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伝説の執行者‐12

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この……!クソッタレの勇者めッ!

アハ、男の子でしょ?そんな風にメソメソ泣かないの。カム、カレニーナ、回復薬はどのくらい集まったかしら?

だから!なんでてめぇが仕切るんだよッ!

回復薬をできるだけ集めて、さっさと旅を終わらせたい――そんなわけでヴィラは、道中ずっとこの調子だ。家という家から、ひたすら回復薬を巻き上げている

あら?こいつらに同情しているのかしら?まあ、あなたが大したお人よしだというのはわかっていたけれど……

回復薬ってやつは、多いに越したことはないの。この先もっと危険な目にあわないとも限らないでしょう?

それに、私たちは回復薬以外何ひとつ取り上げていないわ。金目のものだって、武器だって取っていないのよ。つまり、私たちは善人だってこと

ロジックが破綻してるぞ。俺たちがやっていることは強盗と変わらない

それは、代価を支払わない場合の話でしょう。カレニーナは一軒一軒にきちんとコインを残していってるのよ?まあ適正価格かどうかはわかりませんけど

てめぇ!いつから気づいてやがった!

アハハ。悪役はからきし無理ね、カレニーナ

オレは悪役をやるつもりなんかこれっぽちもねぇ!!

――しばらく経って、ヴィラはカムとカレニーナが抱えてきた大量の回復薬をふたつに分け、自分とカレニーナのアイテムバッグに詰めた

オーケー。じゃあ、次の村に行きましょうか

当然でしょう。まあ自己治療できる私に回復薬はそれほど必要ではないけれど、他者の物を奪う感覚は、病みつきになるわね

魔将の城はこの村の裏手なの。あなたがどう思おうと、私たちは村を通らなければならないわ

国王の犬が!これ以上好き勝手させてたまるか!

犬だのなんだの言われても、何も思わないわ。それにしてもあなたたち、よほど国王に対する敬意がないのね

ヴィラがパーティーを率いて去ろうとした時、村中のガードが高らかに正義を叫び始めた。どうやら村の財産を奪う勇者を、一刀両断にしようということらしい

国王は城にこもっておかしな実験をしてるだけじゃないか。あいつは魔族を殺すこと以外、何もしやしない!

滅茶苦茶な国ね……まあ、私には関係のないことですけど

私がすべきは勝つことのみ!そこをどきなさい!

そう言うとヴィラは刀を抜き、ガードの群れに突撃した