それで、今はクロム?それともスミス?どっちがいいですかね、隊長?
ク、いや……好きにしてくれ。これからは何をすべきか、誰に応えるか、私自身が決める
へへ、いいじゃんか……
カムイの間の抜けた笑い声に思わずクロムの肩の力も抜け、ふたりはどちらともなく笑い合った
ハハ
ハハハハ
ハハハハハ
笑い声は重なり、もはやどちらの声なのかもわからない
このおかしな世界で生きていて……今、自分がおかしな「人間」だということがわかったよ
隊員たち
クロム、先に行ってますよ
カムイ
ちょっと待てって、俺も行くし!
バンジ
よっこいしょ……
クロム
お前たち!始めから、私の指示を聞く気がないな……
隊員たち
とりあえずひと通りやっちゃってから、あとで確認すればいいじゃないですか。カムイはずーっとそうやってきてるでしょ
カムイ
ゲッ!なんで人のせいにすんだよ!?おいバンジ、何とか言ってくれ~!
バンジ
ああ……ええっと……早く宿舎に帰って、寝たい……
カムイ
そんな堂々とサボり宣言するヤツがいるかよ……
隊員たち
隊長は?引き続き奇っ怪な報告システムと格闘ですか?それとも、俺たちと一緒に行きます?
クロム
それならばまず、この奇っ怪な報告システムを片づけよう。お前たちは、今度こそ私を待っているように
隊員たち
えー、なんでですか!
カムイ
職権乱用だ~!
クロム
反論は認めないぞ!
つぎはぎの集合体
消耗し尽くされた人間
たとえ、そうであったとしても。ランストンとしての経験、そしてストライクホークの隊員たち、それらをかき集めて出来上がったもの——
それが、クロム
最適解ではないかもしれない
だが、これが私の最終的な答えだ
