Story Reader / シークレット / 12 九龍環城 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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12-3 黄金とケンタウロス

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戦いは終盤を迎え、いよいよロゼッタとαの一騎打ちとなった

刀と槍、蹄と足、ふたりが接触するたびに星屑のような火花が散る

後退しつつ間合いを探るαとは対照的に、ロゼッタはルール無用とばかりにひたすら突撃を繰り返している

亜人型構造体の最大の強み——力そのものを槍に集約し、切っ先を突き続けている

その攻撃は隙だらけだが、油断もできない。想定外の一撃をくらう危険性がある以上、αは刃で攻撃を受け流すほかない

だが、ロゼッタの戦い方には限界がある。乱れ打ちであっても、続けていれば無意識のうちに攻撃の規則性が生まれてしまうのだ

今ね……

αが相手の呼吸に完全に同調した刹那、流れるような切っ先が、ロゼッタの体躯パーツの連結部に突き刺さった

ロゼッタ、ここまでよ

最後の一撃を繰り出すべくαが刀を抜こうとしたその瞬間……常ならぬロゼッタの表情に気づく

昇格者……お前たちこそ、ここまでだ

α

……まさか!!

ロゼッタは最初からこうするつもりだったと言わんばかりに、自身の身体に刺さったαの刀を鷲掴みにした

戦って倒せないのなら身をもってαを止めるまで――ロゼッタの目論見は達成された

上空に舞う黄金の粉が、ロゼッタの不敵な笑みを照らす。その黄金の粉もまた、ロゼッタの切り札だったのだ

α

道理で途中から反応が鈍くなってきたわけね……

ルナ

姉さん、刀を放して!!

ロゼッタ

今だ……ニコラ!!!!!

ロゼッタの怒号が昇格者ふたりの声を掻き消す

黄金の粉が急速にぶつかり合い、融合して……次の瞬間、一面を金色の光が包み込んだ