ケルベロス、聞こえたら応答を
ケルベロス!
ギィ!!!
しつこい!
ケルベロス、我々は今、新たな命を受けて移動を開始しています。そちらの状況は?
ギギィ!!!!
状況は至ってシンプル……あなた方の後始末中よ
目視範囲に隙がない、包囲されている
……現在地は?すぐにカムイと向かいます
……お坊ちゃん方は自分のことだけ心配してろっての
おい、待て!待てッ!
通信切断後、ヴィラは目の前の敵を思いっきり撃ち飛ばした。仲間の残骸を避けようとする侵蝕体の隙をついて、体勢を整える
アシモフ、アシモフ、アシモフ……あとでぜってぇ八つ裂きにしてやる……
機体に制限用ロックをかけやがったうえに、「バッテリー」が調整中で使えないだと!?ふざけるにもほどがある!
3人はそれぞれ、工業区域内の別々の場所で敵と遭遇した。ヴィラはノクティスを21号の支援に行かせ、単身で侵蝕体の群れを相手にしている
バッテリーとはなんだ?
バカか!今はそれどころじゃないだろ!!
私は馬鹿ではない
ちょっと!通信を繋いでいるのは、あなた方のド低能な会話を聞くためじゃなくてよ!状況を報告して!
実に不思議だね。僕が怖くないのかい?
怖い……?それどころか、今以上にあなたとお近づきになりたいと思っているわ
これ以上近づいたら、君は僕を撃つだろう……。だけど、まさか君に見つかるとはね。ストライクホークさえ撒けばいいとばかり思ってたんだけど……
君のそのクレイジーな戦い方……空中庭園に置いておくのはもったいないよ。どうだい、パニシングの力を味見してみないかい?
昇格者とかいうのになる、という提案以外だったら考えてあげてもいいわ
なぜ、昇格者じゃダメなんだい?
私はまだもっとたくさんの痛みを感じたいの。他人のも、自分のも
そして、痛みというモノは「人間」の特権なのよ、昇格者
ヴィラは会話を続けながら次々と侵蝕体を切り裂き、そのままロランへと切っ先を向けた
まるで僕たちが「人間」じゃないみたいな言い方じゃないか……ケルベロス
あら、あなた方「人間」だったの?
もちろん……違うに決まってるだろ!さあ、包囲を縮めるんだ!!
ギィ!!!!