私の心にはまだ、無邪気な部分が残ってるみたい。ごめんね、姉さん
大丈夫よ、私にもあるもの……とにかく今は、目の前の招かざる客たちを処理しましょう
視線の先には30体ほどの亜人型構造体、その後方には更に多くの擬態機械が控えている。ひと通り辺りを見回したαは、中心の女性に視線を戻した
ルナ、集めた侵蝕体を他のところに行かせて。ここにいても、何の役にも立たないわ
……そうね
これが強者の自信か。微塵たりとも動揺を見せない……確か、αとかいったか……
あなたたち、極地の守林人ね?確か外部との関係はよろしくなかったはずだけど……
なぜ、ここに現れた?なぜグレイレイヴンに肩入れするの?
αとディアンナは同時に武器を強く握り締めた。一触即発の空気が張り詰める
お前こそ!突然現れて我々の日常を破壊したではないか!今度は何をしでかそうとしているッ!!
なるほど、恨んでいるのね。ロゼッタのこと——
その名を聞いた瞬間、ディアンナが槍を放った。凄まじい勢いで襲いくる殺気に、αは鞘を当てて軌道を逸らす
お前にその名を口にする資格はない!……守林人、構えよ!!
了解!!
戦いは避けられないようね。一度は裏切られた人間のために戦うなんて、哀れだわ……
哀れなのはお前の方だ。パニシングの力を借りて好き勝手に破壊し、あらゆる希望を打ち砕く昇格者ども――
それで一体、何を得ると言うのかッ!?
あの街で何が起こったのかは知らないが、どうせお前たちの仕業なんだろう?
我々はとうとう互いを理解する機会を得たのに、お前たちのせいで前に進むことすら叶わない……
――つまり、もう一度「世界をひとつにする」という空中庭園の絵空事に賛同すると?
我々は、そのために来た
世界を再び、ひとつに戻すべく……
総員、機械操縦開始!目標は、α背後の人物に!
まさか……私?