Story Reader / 叙事余録 / ER08 追憶のピリオド / Story

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ER08-7 交換する未来

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夜、育成センターのホールで、背の高い構造体が特に目的もなく歩き回っていた

その「用事を手伝いに来た」構造体はため息をつき、外の人工天幕を見上げた

はぁ……

来月もまた育成センターに行くのか?最近はずっと任務続きなんだ、少し休んだ方がいいんじゃないか?

それでも何日かは行かないと……

あれからもう何年も経つ。あの子だって成長してた

心配なんです。医学部を目指しているが試験に合格できないそうで、今学期が最後のチャンスだとか。試験に落ちてしまったら進路計画はないだろうし……はぁ

あの時、俺がしっかり見ていればあの子の家族も犠牲にならずに済んだんです……俺の警告が遅かったせいで……

……

シュトロールはシオンの肩をポンポンと叩いた

青少年育成センターが構造体への依頼を開放して以来、この親切な友人は、構造体の中でも珍しい「常連構造体」になっていた

シュトロールもそれに慣れていた――何年も前、任務中にシオンからある鳥の羽根を集めてほしいと頼まれた時から、ずっと

今回もまたシオンは育成センターの依頼を引き受けたが、彼は地上での任務中に重傷を負っていた

シュトロールが整備部門で見たのは整備台に横たえられた彼の姿だ――今は彼がシオンに代わり、子供たちを気にかけている

彼は育成センターの外の人工天幕を見上げた

おっと、外がもう暗くなったな

普段は誰もここからの依頼を引き受けてないのか?雑用がずいぶん溜まってるようだが

忙殺された一日が終わり、ようやくひと息ついたシュトロールは「本題」に取りかかろうと、ペールという少年のことを誰かに訊ねようとした

子供たちに休むよう促していた若いスタッフがシュトロールの姿を見て、好奇心旺盛な子供たちを気まずそうに自分の後ろに隠した

……まさか、教育区で構造体について理解しているのは、教科書やファウンス士官学校だけだってのか?

彼は不安そうな女性に訊ねるのをやめて廊下を曲がった。すると行き会ったふたりのスタッフが、シュトロールに育成センターのオフィスエリアの場所を教えてくれた

しかし責任者はすでに不在だったため、少年を探したくとも明日まで待たなければならなかった

シュトロールは廊下の入り口に立ち、すでに真っ暗な部屋を見つめて、3度目のため息をつこうとした

カチッ

廊下の奥のオフィスの一室が突然明るくなり、ひとりの少年が顔を覗かせた

……

シュトロールと少年は数秒ほど目が合ったが、少年はハッと息を呑み、あわててオフィスに引っ込んだ

……?

責任者のオフィスの中、扉の前では痩せた少年が体を低くして外の様子を窺っている。別のふたりの「侵入者」は管理者のサーバーをいじっている真っ最中だ

ペールは、小さなランプが光っている真っ黒な接続端末をバンジに差し出した

これを接続すれば権限が手に入る

……本当に大丈夫なの?進路を入れ替えるなんて……どう考えても無理だよ。誰が僕たちにそんな協力をしてくれるっていうんだ?

もちろん、こんなクソシステムが気に食わない人だよ。お前は考えすぎだ。通学してるやつらの中には、家族の助けで試験の心配なんかいらないやつもいるんだ

普段の成績に加点したり、学部の教授から推薦状をもらったり、個人情報を飾り立てたり……だけど、俺たちにはそういう人がいない。なら自分でやるしかないだろ

それに、医学部の枠は決まってるんだ。俺たちふたりが入れ替わったところで誰にも影響しない。もしビビってるなら、侵入端末を今すぐ返せ

き、君たち、やるならさっさとしなよ?さっき、先生ふたりに見つかるところだったんだぞ

……

バンジは端末をサーバーに接続した

サーバーが突然眩しいほど明るくなり、一瞬、非常に強い光が外の廊下まで照らし出した。「侵入者」たちは慌てて明度を調整した

あの責任者、いつもこんな明るさの画面を見続けて、目がやられないのかよ?

シッ……静かに。フランク、今の光、外で誰にも見られてないよね?

フランクは恐る恐る部屋の外に頭を突き出した

……

次の瞬間、フランクは感電したように頭を引っ込めた

そ、そ、そ……!

そ?何だ?

そ、外に、こ、構造体がいる!こっちを見た!

ゲッ!!バンジ!早く隠れろ!

まだシステムに入れてない……

バンジが顔を上げると、扉の隙間から覗く鋭い視線と目が合った

!!

お前たち、何をしている?

シュトロールは、サーバーが発する微かな光の中でペールを見つけた

ん?お前は……

クソッ!逃げるぞ!

シュトロールの注意が逸れた隙に、ペールはバンジとフランクを引っ張り起こし、バタンッと扉を開けて外へ飛び出した

待て!

だが、少年たちが軍用構造体から逃げられる訳がない。飛び出して数mも走らないうちにシュトロールに首根っこを掴まれ、引き戻されてしまった

両手でひとりずつ掴んでいるシュトロールの目の前では、逃げるのを諦めたフランクが棒立ちになっていた

彼は青紫色の髪の少年をとっくりと観察した

お前がペールか?

あんた、誰?

……やれやれ、誰なのかはさておき、中で何をしていたのか聞かせてもらおうか。揃いも揃ってコソコソと

その言葉を聞いて、バンジは先ほどの混乱の中で持ち出した端末を強く握りしめた。手の平にじわりと汗が滲む

シュトロールはその特殊な端末をバンジの手から取り上げると、顔色を曇らせた

どこで手に入れた?正直に話せば大目に見てやるが、嘘をつけば厳罰だぞ

……知りません

そんなありきたりな答えはいらん。今は進路を決める時期だろう?

彼は厳しい顔つきで少年たちを見つめた。すでに彼らがしていたことを察しているようだ

こんなことをしたら採用資格が取り消されるのは知っているな?

俺は合格した、絶対に合格だった!なのに、ゲシュタルトが勝手に進路を決めたんだ。俺は地上で構造体になんてなりたくない――

先に教えてもらおうか、この端末をお前に渡したのは誰だ?

俺たちが不当に扱われるのを見すごせない人だ!

……

シュトロールは「没収」した侵入端末を自分のポータブルバッグに押し込んだ。そして、手際よくオフィスの機器や扉を元通りにすると、3人を静かな場所へ連れていった

バンジは自分たちの「罪」を隠そうとしてくれている構造体を静かに見つめていた。この構造体を覚えている。救急センターに迷い込んだバンジの目を覆った構造体だ

さて、ちゃんと話してくれ。一体どういうことだ?

空中庭園の片隅では、小さな会議が行われていた

目下のところ、空中庭園の教育システムは基本的に全てが公立だ

公共基礎教育センターに進学した学生たちは更に学びを深め、その後の職業訓練教育システムを経て、医療や科学研究分野……あるいはファウンス士官学校へ進む

このシステムで育成された人材には限界があり、人材確保が難しい。それに我々に必要なのは、限られた分野の人材だけではない

空中庭園に私立学院の設立権を開放するか、教育資源分配制度において何かしらの改善を勝ち取れれば、どの「非公立」組織にとっても有益だろう

ですが現在の状況では、議会は今のゲシュタルトの支援を受ける教育システムが公平だとしています。以前誰かが提出した関連議案の審議も、無期限に延期されたままです

私立学院の設立権を得ることは基本的に不可能です。せいぜいできるのは、関連制度の中で抜け穴を探すことくらいでしょう

抜け穴ならある

普通の人には見えないような場所を探し、現行の教育システムで被害を受けている人々を「探し出す」んだ。それを公にして世論を巻き込み、彼らの権利を主張する

……我々が探し出せる……作り出せる「抜け穴」とはどこに……?

簡単な方法がある――どうやら何人かの学生の職業進路結果が操作されたらしい。すぐに何か情報が入るだろう

彼らに適当に捏造した「真実」を教え、不公平さを強く感じさせた上で、騒ぎを起こす機会を与えればいい。彼らはまさに衝動的な年頃だからな

……もし失敗したら?

失敗?それがどうした?

その男性は少し驚いたようだった

もとはただの孤児だ。うまくいかなければ捨てるさ。方法は他にいくらでもある

地上にはまだ満足に食べられず、温かい場所で寝ることもできない難民の子供たちが大勢いるんだ。育成センターの孤児たちは十分恵まれている

「運命の交換」計画は失敗し、バンジたち3人はひとしきり厳しく問い質された。大まかに経緯を聞いたシュトロールはしばし考え、関係のないフランクを先に帰らせた

彼にはもう怒っている様子はなく、残ったバンジとペールを見つめ、やや気まずそうだった

最後に、彼はポータブルバッグからキャンディをふたつ取り出した

いるか?アルコール入りミントキャンディだが、食べられるか?

いらない。食べられないし

僕もいらない。気持ちだけもらうよ

……まったく、愛想もそっけもないな

シュトロールはキャンディを自分の口に放り込み、ガリガリと噛み砕き始めた

彼は子供たちの話におかしな点があることに気付き、この出来事が何らかの策略であることを察していた

彼は先ほどバンジから取り上げた黒い端末を取り出した

こいつをお前たちに渡したやつと、お前たちに「真実」を教えたやつは同じか?

違う。手伝ってくれたのは、通学してる同級生たちだ

……そうか。俺はこの端末を調べてみる。お前たちはもう一度育成センターの事務担当教師を探して、自分の成績を確認してもらえ

どうして俺たちの手助けをするんだ?あんた、前に俺の母さんの戦友だって言ってたな

そんなところだ。お前の両親を知ってるが同じ小隊ではなかった。実際、お前を気にかけているのは別のやつだ。代わりに俺が来たが、手助けどころか問題ばかりだ

別のやつって誰のこと?

ペールは目をみはった

本人がお前に話すのを待った方がいいと俺は思うぞ

黙っていたバンジが突然口を開いた

その人って「シオン」?

救急センターのホールで僕を連れ出そうとした、あの構造体

……思い出したぞ。お前はあの日、空気をぶち壊した子供か。ふむ……あの時は5歳くらいだったか?それなのにそんなにはっきり覚えているもんか?

……

もういい、帰ってくれよ。悪かったな

ペールが苛立ち始め、シュトロールもこれ以上話さない方がいいと悟り、ふたりの少年に戻って知らせを待つように伝えた

待って

もし、本当に僕たちを助けてくれるなら……

……もうひとつ、ある資料を探すのに協力してくれませんか?

バンジはすがるようにシュトロールの顔を見た。余計な頼み事をしたことで、彼は少し緊張していた

バンジは想像もしなかったが、その「余計な頼み事」はシュトロールにはまったく難しいことではなく、むしろバンジ以外の誰にとっても簡単なことだった

翌日の午前中、シュトロールはバンジに資料を渡した

自分で見てみろ。手に入れるのに手間など一切かからん類いのものだ。お前の先生でも閲覧できる。なぜお前だけアクセスできなかったんだ?

「バンジ」の資料には、基本的な家族情報や、これまでのバンジの生活の経歴が記されていた

両親は医者と研究員か。道理でお前がなかなか賢そうに見える

生年月日……は、問題ない。パニシングが爆発して、母が僕を空中庭園に連れていってからは……重病と後遺症のため、ずっとスターオブライフ小児科で……リハビリを……

父はかつて九龍第二人民病院の……

バンジは食い入るように資料の一字一句を読み、現実と合わない微細な手がかりを探そうとした。最後に、シュトロールの指が示したところに、ある名前を見つけた

「緒(シュイ)」

万緒、研究員。以前は科学理事会にいた。地上に行ってから彼女は「失踪」と判断され、それ以降の記録はない

万緒……

彼は心の中で、そっとその名前を繰り返した。確かに初めて聞く名前のはずなのに、言いようのない親近感が絡みつくように離れない

一体どこで耳にしたのだろう?

突然、彼はごく僅かに頭痛を感じた。心ではない、生理的な痛みだ

何か問題はあるか?

……ないです

ない?まさか、ただ母親の名前を確認して、幼少期の思い出を振り返りたかっただけ、なんて言うなよ?

長く考え込んで、バンジは決めた――心の中の疑念は口に出さない、と

ううん、本当にただ確認したかっただけです

お前の顔を見れば、何かあることはわかる。俺には隠していたいんだな?

……そうかも

わかった。それならこの話は終わりにして、本題に移ろう

シュトロールは少年が口籠ることに慣れているようで、再びあの黒い端末を取り出した

もしこの端末を、通学する同級生がペールに渡したんなら、同級生にも気をつけた方がいい。彼らの背後にいる何者かの指示を受けているかもしれん

何がわかったの?

この「侵入端末」にシステムに侵入する機能は皆無だ。ただ警報を鳴らすだけだ。それをたどれば監視者はお前たちの居場所を特定できる――つまり育成センターを

何者かが意図的にお前たちを利用し、育成センターで何かやらせようとしている。だが、ここ二日くらいじゃ、これ以上のことはわからん

じゃあ、ペールは本当は医学部にいけるはずだった?そうでしょう?

……

いいや、この端末の件の真相は別の誰かが意図したものだ

再審査で本当に何か問題が見つからない限り、それはお前たちの「本当の」成績だ。もしこれがイタズラじゃないなら、シッポを簡単につかまれるようなことはしない

……どういうこと?

お前の進路結果は医学部に行くことなんだろう?医学部はいい進路だ、お前が行きたがっている地上よりずっとな

……僕たちに諦めろと?

ただ、お前たちに心の準備をしてほしいだけだ。俺とシオンも引き続き――

諦めない

僕たち自身で何とかする

……ハッ

シュトロールは仕方なさそうにバンジの癖毛をくしゃくしゃとなでた

わかった。担当の教師を探して、自分たちにできることをやれ。だが、また誰かに騙されたりはするなよ

……おじさん、僕たちをバカだと思ってるんでしょ

おい、なぜそんなことを言う?俺はそんなこと思ってないぞ

ところで……ペールはどうした?一緒に来るよう言わなかったのか?

あなたに会いたくないって

あいつはまだシオンと母親のチームメイトを恨んでいるのか?

うん。他に恨む相手がいないんだと思う

……それもそうだな。お前はどうなんだ?

僕?

恨んでいるか?お前を置いていった母親を

……いや、僕は……うっ

シュトロールがバンジの肩をバシバシと強く叩いたため、バンジは痛みに眉根を寄せて顔を上げた

九龍の珍生物みたいな顔をして、どうした?

頼まれた資料を俺がひと晩で見つけなかったら、お前はひと晩中眠れなかった……ったく、気にしていないふりをしてるが、本当はずっと気になってたんだろ?

お前たち子供ってのは、どうにもひねくれてやがる

もしお前が地上で人探しをしたいだけなら、よく考え直せ。それは、お前の「真実」を諦めることとは直接関係ない

地上での生活は、お前が思い描いているものとは違うかもしれん。俺が見た限り……育成センターから地上に行った子供たちには、後悔してるやつも少なくない

……

育成センターはすでに事態を把握して確認作業中だ。俺も関連部署に説明する。もう騒ぎを起こすな。毎回誰かが後始末をしてくれる訳じゃないとペールに伝えてくれ

シュトロールはどこからかまたキャンディを取り出し、バンジの手に置いた

僕、食べられないのに

持っておけ、今回はノンアルコールだ

シュトロールと別れてキャンディを手で弄びながら、どうやってペールに説明しようかと考えていた時、突然責任者がバンジを呼び止めた

……えっ?メルヴィおばさんが来た?

長い間会っていなかったが、メルヴィはまったく変わっていないようだった。相変わらず短気な彼女は、怒り任せに弁当箱をドンと机に置いた

医学部に行くチャンスを断ろうとしたって?

どうして行きたくないの?専攻試験に合格したじゃない。私も会いに来る度に、何度も何度も、くれぐれも医学部に申請しろって言ったでしょう?

メルヴィのこの言葉に、バンジのウキウキとした期待感は一気に急降下した

……医学部には行きたくないんだ。本当はもう断ったんだよ。試験もおばさんが受けろって言うから仕方なく……

私がどうしてそうさせるか、本当にわかっていないの?

……

バンジはメルヴィの怒りを大体は理解できていた

医学書をたくさん読んだり、医学部の試験を受けたり――これまで、彼は全てメルヴィの言う通りにしてきた

しかし、彼は進路担当者やケイローンにはっきりと拒否を示した。これは彼の初めてのメルヴィへの完全な「反抗」だ。それがメルヴィを驚かせ怒らせたのも無理はない

そして、バンジももう「僕を見捨てないで」と泣いて頼んだ子供ではなかった。今回、彼は幼い頃のようにすぐに謝りはせず、反対に質問を投げかけた

……わかるわけがない。今まで、理由を教えてくれたことなんてなかった

バンジは視線を逸らしてメルヴィを見ようともせず、シュトロールから受け取った資料のことを思い出していた――初めて自分の母親の名前を知った瞬間を

この世界でメルヴィは自分を一番気にかけてくれている大人だとはわかっている。それでも長年にわたる彼女の隠し事や意図的に疎遠にされたことに、納得がいかなかった

「守るためだ」って言いながら、何も教えてはくれない。僕に嘘をつかせて、母親のことを……

……母親のことを忘れさせようとした。僕は今までずっと言う通りにしてきた

何年も昏睡していた子供が目を覚ました途端、何でもできるわけがない。僕の「夢の中」でお母さんが教えてくれたんだ。記憶は僕を騙してなんかない……そうでしょ?

どうして突然そんな話を?

「突然」?これを、僕はずっとずっと知りたかったんだ……!

ずっと考えてた。どうしておばさんも、他の人も僕に隠し事をするんだろうって

あの日の進路担当者もそう。あの人は両親の資料を見て父は優れた医者だったと言った。でも僕が母の話をした途端、何も言わずに話を終わらせて逃げた

それに医学部の教授も。全員僕に隠し事をしてる……なら、自分で探すしかない

……バンジ?

そうさ、僕はもう見つけたんだ。ついさっきね

バンジは紙の資料を差し出した。資料の上部には彼の名前が書かれている

これが真実だったんだ――

バンジは資料をメルヴィの前に置いた

母の名前は「万緒」、研究員だ。空中庭園を離れてから失踪し、僕を空中庭園のあなたのもとへ置いていった

自分の中でどうしても理解できないことは、全て母が僕に残したものだと思ってる。混乱した記憶も、あの「夢」も

……

メルヴィおばさん、あなたがやれと言ったことは全部やった。あなたの期待通り医学部で学び、空中庭園で「普通の人」として暮らす。全て安泰だ

だから教えてほしい。お母さんはどこへ行ったの?もしかして研究の過程で過ちを犯したとか?

バンジはふいに悲しそうな表情を浮かべた

僕は一体……何?

……お母さんの実験体なの?