Story Reader / 叙事余録 / ER08 追憶のピリオド / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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ER08-6 通俗物

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羽根のついたドリームキャッチャーは、バンジのベッドの枕元に何年も掛けられていた

もしかしたら本当にバンジを悪夢から守っていたのかもしれない。スターオブライフのベッドで目覚めた時の混沌とした記憶も、すでに頭の奥深くに埋もれていた

育成センターでひと晩ぐっすりと眠り、次に目覚めた時には、自分の将来の職業を選択する時期になっていた

皆、試験の結果はどうだった?合格した?

教室で、ナタリーがフランクの背中をつついた

ああ……僕は整備エンジニアに合格したよ。ペールもギリギリ合格だ。彼はいつも惜しい、後少しってところだったけど、今回はなんとか……かろうじてだけどね

それで十分よ。後はゲシュタルトと進路担当者に確認してもらえばペールは医学部に進学できる、問題ないわ

バンジは?

フランクは僅かに顔色を変え、声をひそめた

バンジは医学部の試験に合格したけど、地上行きを志願した

先月、基礎教育センターで今年最後の教育分類試験が終了し、生徒たちはゲシュタルトに職業希望を提出した――もうすぐ、皆それぞれ違う場所へ赴くことになる

各職業試験に合格した生徒は教育センターで職業学習を続けることができ、不合格者も一般教養の学習を続けながら、次の統一試験を待つことができる

ウソでしょ?保全エリアで働くの?それとも構造体改造を受けるとか?

通常、地上の保全エリアでの仕事を検討したり、構造体改造を申請したりするのは、試験に合格できず、適切な進路を見つけられなかった生徒だけだ

そうだよ、彼は教育センターを離れなきゃいけないような状況じゃない。午前中もバンジとその話をしたけど、本気みたいだった

育成センターの責任者や先生たちは絶対に同意しないと思うわ――

なあ、お前ら「ウィッシュリスト」は提出したか?

ふたりの背後からペールが現れ、ナタリーの机をコツコツと叩いた

わっ!ウィ、ウィッシュリストって?

さっきの責任者の話、聞いてなかったのかよ?社会福祉員の人たちが最後の募金活動を企画して俺たちに「成人」のプレゼントを準備してくれるんだってさ

何か特別に欲しいものはあるか?俺がまとめて提出するよ

ペールは「寄宿生」のリーダー的存在になっており、活動ごととあれば彼に任せるのが通例になっていた。ただ、多くの教師や奉仕員とっては、彼は問題児のままだ

まだ決めてないなぁ……

ったく……お前はどうしてそう、いつも優柔不断なんだ?さっさと決めて、晩飯までに俺に言えよ

ナタリーは?何が欲しい?

ペールをじっと見つめていたナタリーはハッとしたように、背筋を伸ばした

今特別に欲しいものってないけど……うーん、ヘアアクセサリーかな?お花がたくさんついてるような。どう思う?

……俺に訊かれてもな。お前がそれでいいなら、リストに入れとく

ペールは目を逸らし、他の子たちがワクワクしながら口々に話すプレゼントの希望を記録していった

かつて、バンジの「本当の地球」の話を一緒に聞いていた子供たちは、今や少年少女に成長していた。あの時、中心にいたバンジは――後ろの席で俯いて眠っている

彼も皆と同じように背が伸び、あどけなかった顔も次第に大人びてきていた

おーい!――起きろよ!

ペールは机の上のものが揺れるほどバンバンと机を叩いた

ふわぁぁ……

バンジはゆっくりと頭を起こしたが、目は閉じたままだ

……何……?

「成人」のお祝いのプレゼントで欲しいものはあるか?福祉員の人たちが贈ってくれるらしい

ないよ

ドサッ

バンジは再び寝始めた

今日は担当者と最終的な進路選択を確認する日だ。彼らに保護者の同伴はなく、福祉員たちで組織されたボランティアチームが手助けをする

中に入ったら、自分の進路分類試験の結果とコポリマー適性検査の報告を担当者と確認するのよ。絶対に間違えないように……

先月、「卒業」を控えた全学生が進路分類試験の他に、Ta-193コポリマー適性検査を受けさせられた。これもゲシュタルトが職業推薦を提示する際に必要なものだ

大半の学生が適性良好と判定された――彼らの両親のほとんどは戦場に出た構造体だ。このような社会平均を上回る結果が出ても不思議ではない

バンジのレポートにおける各データも「適性良好」と記されていた

白い扉の前に並ぶ列の最後にバンジは立っていた。そしてメルヴィが用意してくれた古いプライベート端末に何行か入力しては消す、という動作を繰り返していた

彼はメッセージをどう書くべきか考えていた

【メルヴィさん:お世話になっています】

――違う、少し堅苦しすぎる。削除

【親愛なるメルヴィおばさん:】

――これも違う。メルヴィとはそれほど親しい間柄じゃない。このまま送信すると、バンジに何かあったのではとメルヴィが心配しそうだ

授業で何度も手紙の書き方を学んだものの、彼は何度も書いては消し、すでにかなりの時間を費やしていた

――メルヴィおばさん:こんにちは

――お仕事中ですか?このメッセージが仕事の邪魔にならなければいいのですが

――今日、職業進路の担当者と将来の進路を確認します。僕は地上へ行くことを申請しました

――おばさんは、僕がずっと空中庭園に留まることを望んでいると思うけど

――それでも僕は地上を見てみたいと思ったので。なぜなら……

――どうか心配しないでください。僕も、地上での戦いに貢献したいんです

――出立の日、僕の家族として軍備エリアへ見送りに来てくれませんか?

――忙しいのは知っていますが、時間を割いてくれたら嬉しいです……すごくすごく嬉しい……

――最後に、長い間、僕の面倒を見てくれて本当にありがとうございました

――いつか、この恩を返せる日が来ることを願っています

もう2、3年会っていないけど、ちょっとかしこまりすぎたかな……もう少し変えよう

その時、バンジはうっかり画面に触れてしまい、このかしこまって少々大げさなメッセージがそのまま送信されてしまった

この手紙を読んだメルヴィからどんな返信が来るのかを想像して、バンジの心臓はドキドキし始めた

次の瞬間、端末が鳴り、新しいメッセージが届いた

――メルヴィです。こちらは自動返信です:申し訳ありません、メッセージを受け取りましたが、今は確認できません

――後ほど確認し、折り返しご連絡いたします。緊急の場合はスターオブライフ小児科受付まで……

バンジは自動返信映像の再生を中断した

……はは

もし分類結果が自分の希望と違っていたら、必ず担当者と話し合うように……

バンジは端末をしまい、大人たちの注意を聞いて顔を上げた。前の列は少し短くなっていた。彼とともに成長した仲間たちは扉に入ると、たちまち色々な表情を浮かべて出てきた

バンジは身を乗り出し、扉が開いた隙に室内を覗き込むと、机の向こうに座る進路担当者の姿が見えた

最後はバンジね

はい

あなたってまだ……まあいいわ、行きなさい。しっかり考えてね

奉仕員はバンジを白い扉の中へ押しやった

バンジは狭い空間を改めて見回した。机が1台、椅子が2脚……いや、3脚だ

扉の外からは見えない場所に、白衣を着た男性が座っていた。スターオブライフからやってきたバンジは、こういう白衣を見慣れていた

医師の胸元の名札には「ケイローン」と書かれている

お会いしたことがありますね

どうも。私は構造体整備部門の主任だ

バンジが少し訝しむようにして救急センターで会った医師を見ていると、ケイローンが着席するよう促した

まずは確認を……ああ、こちらはスターオブライフの先生です。テストを受けてもらう時に協力してもらうかもしれません。まずは君の個人情報と職業希望を確認します

担当者はプライバシー保護フィルターを展開した

どれどれ、ふむ……Ta-193コポリマーの適性は良好……空中庭園での最初の活動記録は、スターオブライフで?幼少期は体に問題が?

生まれつき体が弱くて、ずっと小児科にいました

バンジは慣れた口調で、メルヴィに教えこまれた答え方で話した

君の面倒を見ていたのは?

メルヴィ医師です。彼女は今も小児科で働いています

わかりました。では君の希望職業を確認します――構造体兵士になりたいんですか?

「家族のため、友のため、構造体となって戦いましょう」

担当者は笑った

確かにそれは宣伝文句ではありますが、君もそう思っているんですか?家族や友のために、と……?

僕は地上に行きたいんです。人間のまま入隊でも構いませんし、第2志望の……基礎教育センターで学び続け、卒業後は保全エリアで働いても構いません。どちらでも

ふむ、なるほど、そうですか

担当者はそう返事をしながら、何かを確認するようにプライバシー保護フィルターの上を1行ずつ指でなぞった

この短く平凡な人生に、何を確認するようなことがあるのだろう?

どうして父親の遺志を継がないのですか?

……誰のことです?

担当者はバンジが一度も聞いたことがない名前を口にした

「紀」……万紀(バンキ)です……九龍出身の人は皆さん、お名前がユニークですね

君の父親は優秀な医師でした。以前は九龍で大勢の人を救い、空中庭園に来る資格もあった人です

パニシング爆発後、彼は自らの命を犠牲にして患者を守りました……偉大な方ですよ。人類は彼の貢献を忘れないでしょう

そんな「英雄の子」として、医師になろうとは思いませんか?君は成績優秀ですし、医学部の専攻試験にも合格している。もっといい希望先を選べるのに、今の進路は……

担当者は適切な形容詞をなんとかひねり出した

そう、「平凡」とでも言いますか、今のままでは人並みすぎます。君のご両親はそんな人になることを望まないのでは?

バンジは返事をせず、担当者が口にした父の話をまだ考え続けていた

この情報について初めて知ったんですか?気にすることはありません、よくあることですから。それに……

担当者は画面を下にスクロールし、別の資料を見た途端、話を変えた

他には特に確認することはありませんね。では、希望する職業をもう一度考え直してみますか?

……えっ?まだ話の途中でしたが。今見ていたのは、もしかして母の資料じゃありませんか?母の資料に何か問題でも?

担当者は目の前の資料を全て手早く閉じると、席を立ち、長い間静かに聞いていたケイローンに机の前に座るように示した

バンジも椅子から立ち上がった

どうして母の話になると、皆さんはそんな表情になるのですか?

「皆さん」?

メルヴィや僕のプロファイルを知っている責任者、そしてあなたもです……母はまだ地上にいるんでしょう?どうしてこれほど長い間、一度も僕を探しに来ないんですか?

まずは席に座りなさい。まだ君にはちゃんと答えてもらわないといけない試験がある

ケイローンは医学部の専攻試験をバンジの前に押し出した

ゲシュタルトは、学生の家庭環境、身体状況、日頃の成績、専攻試験、そして希望を総合的に考慮し、最適な職業を推薦します。その上で我々が最終面談で判断します

個人の希望は、全プロセスの中での決定的な要素です。ですが衝動的な選択をする者もいるため、我々は保護者申請チャンネルを設け、考え直す機会を提供しています

バンジ君、君たちのような子供は保護者こそいませんが、センターが代理で提出した申請を全て慎重に考慮しています。今日の機会も、そうやって君に与えられたものです

君はまだ若い。皆、君の選択がもったいないと感じていますし、一時の感情で一生の後悔を残してほしくはありません

バンジは一瞥し、試験問題を押し返した

もう何年も前、母はただ「エデン」のことを話し、エデンへの「旅」に出たいかどうかを訊ねた

だから、彼にとって空中庭園での全ては夢の中の旅だった――もちろん、メルヴィはくどくどと彼に空中庭園こそ真実で、母との記憶は幻想だと言ってはいたが

今日こそ、彼はその檻を打ち壊したかった

いえ、空中庭園に留まるつもりはありません

なぜそこまでして地上に?

バンジは警戒するようにケイローンを見た。幼少期、メルヴィがある医師と激しく対立した光景を思い出さずにはいられなかった

僕を試しているんですか?母が僕に何かを残したんですか?

母のことも、これといった特別な光景も、何も覚えていません。いくら僕を試そうが、僕は何も知らないんです

それに、この機会を得たのも、きっとメルヴィさんが育成センターや医学部に頼んだからなんでしょう?

……慎重なんだな。だが、事態は君が思っているようなものじゃない。メルヴィとはあまり連絡を取っていないらしいじゃないか

バンジは、かつてメルヴィが彼を強引に送り出す際に言った言葉を思い出した

私たちはあなたに多くのものを託してしまったけど、それはあなたのためにはならないの。私たちから離れれば離れるほど、あなたにはいい生活なのよ

メルヴィさんとは長い間会っていません。当然、僕のことに彼女が干渉する必要もない

僕の希望は変わりません

……

問題ない。これは君の選択だ。我々は君に提案はするが、干渉する権利はない

バンジ、あんなに成績がいいのに、どうしても地上に行くって言うの?

進路担当者と……変な誰かが、僕を空中庭園に留まらせたかったみたいだけど、断ったよ

チャンスをもらったのに、どうして断るんだよ?もし君が「綺麗」なものを見るために地上に行くなら、絶対に後悔するぞ!君はパニシングを見たことがないだろ……

まあ……なんとかなるよ

で、君たちは?ナタリーはペールと一緒に医学部に行くことにしたの?

……ホント、聞く耳を持たないって感じよね。もういいわ

医学部の試験に合格したし、担当者やゲシュタルトも支持してくれたから、もう問題ない。医学部で数年頑張れば、関連機関で実習できる。最終目標はスターオブライフ……

君の最終目標はスターオブライフじゃなくて、ペールだろ

わあああっ、聞こえない聞こえない!余計なこと言わないで!

ナタリーはフランクに掴みかかった。バンジは上手く話を逸らせたと思いながら、黙々と食事を続けた

僕は……ナタリー、ぶつなよ……僕は整備エンジニアの進路に決めたんだ。具体的な配属先はまだわからないけど、今日には結果が出るはずだよ

私たちの希望は叶ったわね……でも、専攻試験で合格ラインギリギリの子たちは、希望を却下されて地上に行かされるって。だから部屋を出た途端、泣きだす子がいたのね

……それは初耳だよ

でしょ?私も最初は聞き間違いだと思ったの、不合格なのに無理な希望を言ったのかなって――でも、低いとはいえ合格はしている訳でしょ?どうして却下されたの?

通学してる生徒でもそういう状況?それとも、問題は僕たちの希望だけ?

私たちだけだって

他の理由で却下されたかもって噂する人もいるわ。親の職業が関係してるとか……バカバカしい。私やバンジみたいに親の職業すら知らない子もいるんだから

……

……ペールはどこ?

あらっ?食事には来てないわね

ナタリーの言葉を聞いて、バンジは急いで食器を手に取り、足早にその場を離れた

バンジは宿舎でペールを見つけた

ペール

机の前に座っていたペールは、バンジがドアを開けた瞬間、さっと目の前の画面を閉じた

担当者と進路希望の確認はしたの?

したよ

ゲシュタルトは俺の医学部希望を却下した。俺は地上に行く。それだけのことさ

……次の試験を待てばいい。わからない問題は僕が教える

次の試験なんてないんだ。知ってるだろ、俺はお前より年上だ。俺には今回の試験が最後のチャンスだったんだ

保全エリアのスタッフになったところでどうしようもない。いっそ構造体改造を受けた方が、データ転送で早く学習できるんじゃねえか

でも、成績は医学部の合格ラインを超えてたよね?どうして却下されたんだ?そんなの聞いたことない――

――俺が知るか

ペールの声が高く上ずった

俺が部屋に入るなり、あいつは俺の両親の話をし出して……「両親から受け継いだ身体能力があるから、改造に適している」だとかなんとか……

ペール、落ち着いて

落ち着いていられるかよ――お前には関係ないことだし、俺はお前とは違う

俺は頭がよくない。だから死ぬほど必死で勉強して、ようやく最後の試験で合格を掴んだんだ。お前が見向きもしない医学部のな……なのに結局却下されちまった

きっと何か事情があったんだ……

結果は決まったし、今日ようやくわかったよ。俺は両親と同じ運命にはなるまいと必死だった。でも他人がお前は両親と同じだと、お前も人類のために全てを捧げろと決めてきた

展示館で俺たちに演説した奉仕員を覚えてるか?あいつ、俺たちの親は「英雄」で「人類の大義」のために死んだと言った。俺たちを同じ道に進ませようとしてたんだ……

あの人は例外だよ、マイカ先生の報告で相応の処分を受けたらしいし

だがそんなやつは少なくない……俺の結果がいい証拠だ

今日、言われたんだ。ゲシュタルトさえもそう「思ってる」って。データとアルゴリズムによって決まるんだってさ

実際に俺たち孤児は、幼い頃から大人になるまで社会が喜ぶような物語しか読めず、大衆向けの物語の次の主人公になるしかないんだ

外部の人たちは……改造を志願する子供を報道するのが好きだろ?別にいいさ。でもそれならそれで全てを報道してくれってんだ

例えば、俺を撮影するとかな。俺が家族に捨てられたことを恨んでいて、両親と同じ道に進むことを怖がってるって、報道すればいい……

……どうして俺たちがそんなアルゴリズムの言いなりにならなきゃいけないんだ?

ペールの言葉は次第に詰まり始めた

地上に行きたくないし、構造体も見たくない……どうせ、皆の構造体に対する態度は同じさ……育成センターが多くの依頼任務を出しても実際に来た構造体は何人だ?

あの奉仕員や教師たちだって、構造体を冷たい目で見たり恐れたりしてる人も多かったじゃないか。お前も見てただろ?

俺の両親だって犠牲者だ……構造体の結末は皆同じ、最後には構造体整備部門で休眠することになる……俺はもうあんなの見たくないんだ……

バンジは嗚咽するペールを言葉もなく見つめた

ここに至ってようやくバンジは気付いた。母親は地球のどこかにいると自分が信じているのと同じように、ペールもまた母親がただ休眠しているだけだと信じている

彼はもう慰めの言葉すらかけられなかった

その時、扉が開いた

バ、バンジ!き、君――

バンジは襟元を直しながら、慌てて走ってきたフランクが落ち着くのを待った

君の職業希望、間違えてないか?さっき僕とナタリーが最終結果を見たら、君の希望は医学部だって……

何だって?

……へえ、そりゃよかった。地上に行きたいっていうお前の願いも、叶わなくなったな……

ペールの顔からゆっくりと苦笑いが消え、彼は心を決めたようにバンジを見た

お前も俺と同じ境遇になったんだ。一緒にこの結果を変えてみないか?

お前もTa-193コポリマー適性があるし、構造体改造を受けられる

もしお互いの行き先を取り換えれば、俺たちの運命は元通り……そうだろ?

……どういうこと?

ひとつ方法がある、というか……助けてくれそうな人に心当たりがあるんだ