Story Reader / 祝日シナリオ / 異世界漫遊記 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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崩壊する巨塔

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指揮官、指揮官……!

ゆっくりと目を開けると、真っ白だった視界が雪の結晶のように雲散霧消した。まだデータで構築されたゲシュタルトの仮想空間にいることがわかる

*いいえ*、ルシア*ではありません*

え?私は一体何を……?どうして*事実*を言ってしまうのです!?

明らかにルシアの声だった。しかし言葉には混乱が起こり、その姿も不規則に点滅している

指揮官、ご無事で*最悪*です!

隣にいるのはリーフのようだった。しかし、自分が発した言葉に驚き、慌てて口をつぐんでしまった

リーフ、*慌てて*ください。どうやら影響されて*いない*ようですね。僕たちは、実際に考えていることを*言える*ようです……

リーと思われる存在も口をつぐんだ。その表情を見ることはできないが、コントロールされている不快さゆえ、眉をひそめているのが窺い知れる

皆、考えていることを言葉にすると逆転してしまう。だから上手くコミュニケーションが取れない――これは異常空間の影響で現れたエラーなのかもしれない

「末永く幸*なし*」!「商売*衰退*」!「意気*消沈*」!!!

えっ!?どうして……「おめで*たくない*」!「願いが*叶わない*」……

リーフは赤面してる顔を両手で覆った。普段なら絶対に言わない言葉に、はじらっているようだった……

その理由は*わかります*……ゲシュタルトに来たのは、私たちの意思*です*

一体ここで何が起きているのか、知り*たくない*ですね

異常空間のことやナナミがさらわれたことなど、今までの出来事を簡単に説明すると、リーが顔色を失っていった

あの時、ナナミは嘘をついて*いた*……もし僕が真面目に話を聞いて、調べて*いなければ*……

クロムとは*会いました*。もしかしてナナミを*倒し*に行ったのでしょうか?

今から私たちは何を*しなければ*いいでしょうか?

リーフ

*はい*!指揮官を残して*いきます*!

リー

ただの言語モジュール妨害なので戦闘には影響*します*

常識的に考えると、まず現実に戻って助けを求めるのが合理的だと言える――しかしここでは、常識は通用しないようだから……