Story Reader / 祝日シナリオ / 一陽来復 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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囲まれた少女

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都市の間を歩いていると、雪の降る音と吹きすさぶ風以外、何も聞こえてこない

目標地点に近づいています。指揮官殿

夜間は気温が下がります。寒さがこたえますよね……?戦闘が長引けば……少々お辛いかもしれません

ビアンカの引率で、カレニーナとの合流地点までは難なくたどり着いた

単独行動しているカレニーナはいつもと違い、作戦時の興奮した様子は見られない

カレニーナ……ここで何をしていたのです?

黒色のフードにはうっすらと雪が積もっており、しばらくここで待っていたようだ

ビアンカはさておき、[player name]がいながらここまで来れたってのは、こいつのトラブル体質が今回は発動してないようだな!

カレニーナの表情はいつも通りハツラツとしているが、あえて声を落としているようだった

カレニーナ、現在の状況は……?

カレニーナは、静かにという合図をした

彼女が指差す方向を見ると、補機が空中に浮きながら、何かを監視しているようだった

確かに普通じゃない痕跡があるぜ。だから、直接追いかけてきたんだ。でも、思ってた以上だった

オレたちがいる場所から補機のいるあそこまで、機械が移動した跡がある。ずっとこうやって跡をたどって来たんだ

話していると、補機が浮いている方向から、非常に低い周波数の警告音が聞こえてきた

即座に反応して動いたのはカレニーナだった。彼女は急いで補機の方向に走り出した

補機に追跡命令を出しました、そう急がなくても!

ビアンカはカレニーナの背中に叫んだが、仕方ないという風に後を追う

時間を無駄にできねぇ――[player name]!来い!

カレニーナは振り向いて、自信にあふれた表情を見せた

体力に自信あるだろ?

離れずについて来いよ!

後でゆっくり休め!オレはゴールで待ってるからな?

……

…………

カサコソ、カサカサ

奇妙な声

「あなたたちはどこから来たの?」

「あなたたちの庭にはバラが咲いてる?」

「どこに行くの?」

「目が覚めた時、誰かが歌ってくれるの?」

少女は気の向くままに鼻歌を歌っていた。甘い声が、静かな廃墟の中に響き渡っている

影に潜んで、歌っている少女の背後へと近づいているのは、冷たく体温を持たない存在だった

少女は気にしていないのか、あるいは、気づいていないのか。機械の動作音は、徐々に近づいている

……

…………

彼女だ!!!

指揮官!隠れろ!

カレニーナは何かに気づき、すぐに攻撃を始めた。同行する補機も瞬時に攻撃を開始している

機械に取り囲まれた少女の正体がわかって、カレニーナは極度に緊張していた

確かにあの声には聞き覚えがある。それが、カレニーナがとっさに攻撃を開始した理由だろう

ビアンカ、援護を頼む!!!

おい!!!今、助けるからな!!