Story Reader / Affection / 21号·XXI·その3 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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21号·XXI·その4

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防爆ガラスを通して、隣の部屋で戦闘シミュレーション訓練の準備をしている21号が見える

異なる色のケーブルが21号の首と関節に接続されている。小さな白い構造体は動かず冷たい金属のベッドに横たわり、今経験しているこの全てに慣れているようだ

まるでボロボロで空虚な人形のように、ただ純白の意識海――そこで見た光景を思い起こさせた

今回はただのデータ収集です。そんなに緊張しなくて結構ですよ

彼女の指揮官ですか?

え?

……指揮官ってそんなに臨時に代わるものなんですか?

設備を調整している技術者は複雑な設備から頭を上げると、戸惑った表情でこちらを見てきた

訓練の資料情報だと……あなたは自ら彼女のシミュレート訓練に協力すると申請したようですね。こんなことをするのは正式に配属されている指揮官だけだと思ってました

それに……遠隔リンクの試行小隊ですよね。だから上層部は急いで彼女を交替させたがっているのか……

……使えないならもう……どこにいても同じことだ

最後の言葉の口調は極めて軽かった。独り言や麻痺してしまった者の感嘆というように、機械の轟音に覆われてしまう

いえ、何でもないです。気にしないでください

構造体が戦闘中にコントロールを失うと、小隊にリンクする指揮官にも不可逆的な意識損傷を与えるかもしれない。そうなると、遠隔リンクの試行計画にも必ず影響します

あなたが自信過剰なのかよく知らないがゆえの行為なのか……よくこんな任務を受けましたね。責任誓約書に自分の名前もサインしたなんて

……本当に変わった人ですね

授格……あっ!あなた、グレイレイヴン指揮官なんですね……だからか……

さて、設備の準備ができました。始めましょうか

……

……

……異常なし

データ収集はすぐ完了し、21号も部屋から解放された

リンクを維持したままで彼女の機体状態を簡単に確認したが、確かにどこにも異常はない

ただ……

この質問に対し、21号はただ黙って頭を横に振っただけだった

21号、捨てられる?

この状況……よく知ってる

標準に達してなくて、任務を完了できない、廃棄される

21号、もうずいぶん任務を受けていない

自分をコントロールできない……だから?

21号、どうやって対処すればいいのかわからない。そういう感情ってものに、慣れてない

最初、21号はその感情が嫌いだった。それは、私のものじゃないから

でも21号は感情を持ちたい。そうしたら、21号も人間の匂いがするから。21号、人間の匂いが欲しい

馴染みのない言葉を探しながら、ようやくつなぎ合わせている21号は息を荒くして、全力で自分の思いを伝えようとしている

だから後で、21号、あの感情を感じた

あれは私のもの、私が持つ、やっと手に入れたもの

でも感情があると、戦闘ができなくなって、廃棄されて、私……

慣れる……私は慣れるようになる?

私、慣れることができる……?

……

うん

……[player name]、信じてる