Story Reader / Affection / ルシア·鴉羽·その2 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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ルシア·鴉羽·その2

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指揮官、ここにいらしたんですね。……良かった

廊下を歩いている指揮官に、ルシアが駆け寄る

指揮官、その……この間は突然申し訳ありませんでした

ありがとうございます……

機体が突然、不具合を起こしたんです……

その、指揮官の手に触れたら……なぜか鼓動が加速してしまって。……いえ、鼓動という言葉は適切ではないのかもしれませんが……

とにかく、意識海に突然、整合化できない波動が現れて……

同じ波動が以前の機体のデータにも存在していましたが、ずっと無視されていたようです……

こんなにも激しい波動だったなんて……。そもそも私、どうしてあの時「手を繋ぎたい」なんて言ったんでしょうか

以前の私は、指揮官にそんなこと言わなかったはずですよね?

え、ほ……本当ですか?ですが、どうやっても関連記録が見つかりません。指揮官……私をからかっているわけではありませんよね?

そうですよね……記憶の再編の際に生じたエラーか何かでしょうか……

正直なところ、過去の自分に適応しようとするほど違和感を感じてしまって……それでおかしな行動を取ってしまうのです

指揮官と手を繋いだこともそうですが、カレニーナにも……

その時も同じような状況でした。自主訓練を終え、機体のメンテナンスに向かおうとしていたのですが……

ルシア、もう逃がさねえぞ!今日こそ決着をつけてやる!

絶対勝ってやるからな!

ええ、構いませんよ

チッ、やっぱり逃げる気かよ!だが、そうは……ハ?今なんつった?

え?

カレニーナの要望に真摯に応じたつもりだったのに、カレニーナは少しの間黙って私を見つめていたかと思うと、怒ってどこかへ行ってしまったんです……

やはり、以前のように拒絶するべきだったんでしょうか?

そうなんですね……やはり私、皆のことを理解できていないんですね

思うままに、ですか……。指揮官はいつも無理難題を仰る……

つまり、指揮官以外のデータについても、時間をかけて理解する必要があるということ……

指揮官の周りは優秀な人ばかりだし……早く元の私に戻らなくちゃ、指揮官はきっと去ってしまう……

ルシアは不安げな表情を浮かべ、ブツブツと呟いている

……ええ、そうですよね……私はなぜ、こんなにも不安になるんでしょう?おかしいです……