Story Reader / 本編シナリオ / 37 厄夢の淵に眠る / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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37-12 リーフの選択

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鉱坑の深奥

鉱坑の深奥

アシュリンは服の裾をぐっと掴み、指揮官とともに歩いていた。蛇行する鉱坑は地震による崩落であちこち地形が変わっており、入った時に残した目印も見つけにくくなっている

残された目印をたどり、一時的な安全区域を見つけると、指揮官は端末を操作するために座り込んだ

これは……何?

短い道のりの間に、女の子はもう人間を怖がらなくなっていた。好奇心を露わにして、隣から覗き込み、人間の手の動きを見ようとしている

連絡……

へぇ……

彼女はわかったようなわからないような様子で覗き込んだ

じゃああなたはそれで、リーフに、連絡する?

アシュリン

うー……信号?

彼女はトトトとその辺りを走り、上に向かってそれっぽく両手を振った

信号をちょうだい!

そう言うやいなや、パニシング濃度が急激に上昇した

身を翻してギリギリで女の子を連れ戻した瞬間、異合生物が1体、分かれ道の反対側から飛びかかってきた――

!!!

子供は目をみはり、呆然としている

鉱坑に銃声が鈍く響く。異合生物の爪が顔の横を掠め、ひと筋の血の跡を残した

なぜだ、ここに異合生物が現れるはずは――

まだ途中だった通信に構う余裕もなく、子供を抱きかかえ、まだ探索していない別の通路へと走り込んだ

走っている途中、通信が意外にも繋がった

……指揮官!?

ホワイトノイズは相変わらず激しいが、リーフの声が端末から聞こえ、かろうじて何を言っているのかがわかった

指揮官……!今……どこに……いらっしゃるんです……?

異合……生物……?

端末には、リーフの後ろにぼんやりと立つ女性が映っている……その人物はモリノア?どうしてここにいるのだろう?

位置……共有……して……

リーフは必死に呼びかけている

子供を抱えて銃で異合生物を撃退しつつ、端末で位置を同期するのは、どうしても無理がある

リーフはこのメッセージを受け取れていないようで、端末に近付き、何とか声を聞きとろうとしていた

異合生物を一時的に撃退し、周囲の環境はひとまず安全になった

指揮官……お怪我は?

リーフの焦りが画面越しに溢れ出しそうなほどだった

……指揮官……ご心配なく……

…………

すぐに合流しま――

通信が突然途切れ、同時に異合生物が飛びかかってきた――

切れた通信に構う余裕はなく、指揮官は拳銃を抜き、身を翻して敵に立ち向かった

湿った空気が充満する中、リーフとモリノアは鉱坑の奥へと手探りで進んでいた

……危ない!

地面は何度も振動し、リーフが素早くモリノアを引き寄せた途端、尖った岩が彼女のすぐ近くに落下した

あ、ありがとう……

モリノアはショックから立ち直れないままリーフの後に続いた

鉱坑はいまだに揺れ続けている。リーフは震源を特定しようとしたが、正確なデータは得られなかった

まだ揺れていますね……恐らく応力集中による誘発地震です

だ、だったらどうすればいいんです?アシュリンはまだ中にいるのに……

誘発地震の震源は比較的浅いので、大きな揺れは起きないはずです……先へ進みましょう

彼女は、一瞬光っただけの指揮官の位置を見て、だいたいの方向を把握していた

この先で右に曲がって、ふたりふたりはあの安全区域に立ち寄ったはず……

リーフは唇を噛み締め、更に足を速めた

3つ目の分かれ道を回り込むと、指揮官たちが滞在していた可能性のある、最初の安全区域が現れた……

リ、リーフさん!あっちに……何かが!

戦闘的直感が視覚モジュールより先に異合生物の気配を察知し、リーフは素早く鏡輪を構え、よじ登ってきた異合生物を斬り裂いた

なぜ……ここに異合生物が現れるはずはないのに