Story Reader / 本編シナリオ / 29 ソースビーコン / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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29-11 虚実の導火線

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[player name]……[player name]!

誰かが名前を呼んでいる……

?????

……バイタル数値は全て正常に戻っていますが、まだ目を覚ましません。恐らく体内でアデノシンが過剰に分泌され、生理機能のバランスが崩れているのでしょう……

……

?????

要するに、睡眠不足でああ眠い、ということです

見慣れたスターオブライフの天井だ

目が覚めましたか?お名前は?

小型のライトを振って瞳を照らしてきた医師は、眉をひそめた

……瞳孔に反応がありますね。お名前は?答えられますか?

反応正常、生理指標正常、意識もはっきりしています……回復は順調のようです

これ以上の救急措置は不要でしょう

……指揮官、あなたは科学理事会の実験場で数日働き詰めだったために、過労で倒れてしまったんです

ほら、こうやって騒いでいてもまだ目を覚まさない方が、あちらにいらっしゃいますよ

彼女がベッドのカーテンをさっと引くと、その向こうには深く寝入っているアシモフがいた

異重合塔の出現で空中庭園が混乱に陥った一件以外で、本当の意味で熟睡するアシモフを見るのは初めてのことだった

あなたたちを見て仰天した外来の看護師が、私のところへ直接連れてきたの

夢の中でも「逆元装置」やら「リンク実験」やらと叫んでいましたけれど

長時間の睡眠不足は脳に大きなダメージを与えます。このまま続ければ、もうすぐふたり揃って大バカさんになりますよ

わかっているのに、休眠カプセルのカバーをこじ開けて逃げ出すのね――ドールベアやあのマイカとかいうお嬢さんと同じね

実験が大事だからシステムをハッキングして、休眠カプセルのカバーをこじ開けて逃げ出すのね――ドールベアやあのマイカとかいうお嬢さんと同じように

医師は腕を組んで冷ややかに笑った

「バァン!――」

言い終わる前に、隣の部屋から大きな音が響いた

【規制音】――!ド!ル!ベ!

小柄な人影が巨大なハンマーを担いで勢いよく飛び込んできた

ここにはいやがらねえのか!

構造体用の休眠カプセル3台の修理費と――このドアの分も計上ね

工兵部隊に請求書を送っておきますので

カレニーナが口を開きかけた瞬間、端末が点滅し始めた。送られてきたメッセージを読んだカレニーナの顔が一瞬で曇った

……ドールベアがゲシュタルトに閉じ込められた

科学理事会、実験場

……これがここまでの経緯よ。全ての実験データと後続の内容はこのフォルダに入ってる

外部インターフェース第2バージョンモデルを使ってより最適解を見つけようとして、8回リンク、9回目でドールベアと突然連絡が取れなくなったって訳だな?

そう

彼女のバイタルサインは安定しているし、意識海が汚染された兆候もない。だけど、何の信号も送り返してこないの

私の推測では、ゲシュタルトのどこかに閉じ込められたんじゃないかと

……最後に信号を受信した位置を追跡する

後ろから歩いてきたアシモフは、まるで疲労で倒れたこと自体がなかったかのようにピンピンしていた

最後の位置を特定するぞ。[player name]、ゲシュタルトへの浸入準備を

ドールベアは「セキュリティホール」の他のエリアを発見し、潜入後、何かが原因でそこに閉じ込められた可能性が高い

「セキュリティホール」の内容は予測不可能だが、マイカと俺で全ての事態を監視し、常にお前と連絡を取り合う

くれぐれも気をつけろ