Story Reader / 本編シナリオ / 13 終焉の福音 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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代行者の怒り

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……私は追随者として、あなたの不安定要素を速やかに取り除きたいのです

あなたの無意味な慈悲によって、昇格ネットワークの意志がぐらつくことを恐れているのです

昇格ネットワークには絶対的な力を持つ代行者が必要です。しかし、ためらいと慈悲は代行者が持つべきものではない

かつてあなたは私に昇格ネットワークの力を見せてくださった。純粋なる力の奔流に戦慄し、私はあなたに従うと決めた。我が全てを昇格ネットワークに捧げると決意したのです

だが、今のあなたに対しては憂いを覚えずにはいられぬ

ガブリエルの話を聞いたルナは、不快をあらわにする代わりに、皮肉げな笑みを浮かべた

なら聞かせて。あなたは昇格ネットワークのために何をしようというの?

赤潮こそはパニシングの意志の体現

パニシングはもはや生物的な特徴をも獲得し始めている。それはつまり……いつかは、人間と同じように自己意志を持つようになるということ

私はその過程を加速させたいだけ。そして意志を獲得した異合生物を、昇格者の制御下に置きたいだけなのです

複数の異合生物がガブリエルの足下に伏せ、まるで媚びるように頭をすり寄せている

これらは極めて従順で、侵蝕体よりも強力な傀儡なのですから

「赤潮」とこの傀儡さえあれば、地球全土をあまねく侵蝕することはたやすい。あとは空中庭園さえ消えてもらえば、我々の障害は皆無です

ですから、私はあなたに計画を進言したのです――華胥を使ってゲシュタルトを攻撃し、空中庭園を文字通り堕とす計画を

人類最後の希望である空中庭園さえ陥落すれば、我々の計画は加速するでしょう。ですが……

華胥……ある意味においては、あれは私を失望させなかったわ

でも、華胥のお陰で、私は逆元装置の秘密を知ったの。あんなものが最高機密だなんて……人間っていうのは本当に愚かね

華胥の失敗は想定内です。私は異分子など端から信用しておりません。ゆえに、もうひとつの計画を用意したのです

それは、あなたが中心区の地下に隠した「あれ」のことかしら?

……さすが、ルナ様だ

あなただって、あれしきのことで私の目から隠しおおせるとは思っていないでしょうけど

私は結果だけを求めるわ。そのための手段は問いません

存じております

ガブリエルは背後に隠していた手を、強く握りしめた

……失礼、ルナ様

私には――どうしても確認したいことがあるのです

ガブリエルが低い声で何かを唱えた。すると足下に伏せていた異合生物が突然暴れ出し、ルナめがけて襲いかかる

小柄なルナは一瞬にして異合生物の赤潮に飲み込まれた。ガブリエルは更に多くの異合生物に攻撃を命令し、まるでショーを鑑賞するかのように、狂騒の前に立った

どうか行動でお示しいただきたい。あなたがまだ、絶対的な力を持つ代行者であるということを

……いいわ

疑うのなら、見せてあげましょう。私の代行者としての意志を