続く戦闘はもはや、一方的な虐殺だった
異合生物はルナに触れることさえできず、空間さえも切り裂く圧倒的な力の前になすすべもなく塵と化した。月光のような少女は染みひとつないまま静かに宙に浮いている
状況は完全に逆転した。ガブリエルが操っていたはずの異合生物は翻意し、ルナを主と定めて今度はガブリエルに攻撃し始めた
この軟弱な代物があなたの言う「最終計画」だというなら……失望だわ、ガブリエル
う……はっ……
ガブリエルの体はパニシングで形成された棘に貫かれ、循環液を滴らせている。周囲の異合生物が狂ったようにその循環液を啜り出した
絶対的な力の差を目の当たりにし、ガブリエルはルナにひざまずいた
ルナは地面に降り立ち、憐憫の眼差しをガブリエルに投げかける
それから、少し膝を折り、そっとガブリエルの頬をなでた
罰を与えられたわけでも叱責されたわけでもないが、ガブリエルは自身の信用が完全に失われたことを理解した
ガブリエルはまるで最後の忠誠を捧げるかのように、真っ白な少女の足下にひれ伏した
……これで終わりではないのです。まだ、カードはあります
「最後」のカードが
そう……なら、全部見せてちょうだい