グレイレイヴンは中心区へと続く連絡橋の前に到達した
目の前の大きな橋が暗闇にそびえる巨大な建物へとつながっている。おそらく、あの建物が今回の旅の最終目的地だ
橋下の亀裂は、深さも構造もわからない。だが、時たま漏れ聞こえる機械音や赤い光は明らかに「危険」であると本能が告げている
なにより、当たり前のように連絡橋のど真ん中に陣取っている存在――うんざりするほど見慣れた顔だ
ずいぶん遅かったじゃないか。寝てしまうかと思ったよ
ロラン……
うっかり子猫が迷い込んできただけだと思ってたけど……その顔からして、ここがどんな場所なのかはわかってるみたいだね
僕はいつだって大歓迎なんだから、遊びにくるなら一声かけておくれよ
指揮官に教わらなかった?友人を訪ねる時はまずドアをノックして挨拶しなきゃ
は!なんだいその顔、本当に悲しくなるね……
悪いんだけど、この先は君たちが入っていい場所じゃないんだ。いうことを聞かない子は……お仕置きだよ
全員が瞬時に戦闘態勢に入る。ルシアは刀を抜きながら連絡橋の欄干を駆け、噴射装置の推進力で一気にロランに詰め寄った
刀が交わった瞬間、リーの銃弾とリーフのフロート銃のレーザーも届く。ロランは銃を抜くとルシアに発砲し、隙を作って後退した
まったく……ノーアポで押しかけてきたくせに態度がでかすぎないかい?歓迎の言葉くらい最後まで言わせてよ。何回も練習したんだから
黙れ
今度は逃がしませんよ!
そうこなくっちゃ