Story Reader / 本編シナリオ / 13 終焉の福音 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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潮流1

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都市の高台に立ったガブリエルがマップを眺めていた。マップのさまざまな場所に表示されている赤い点は、次第に街へと近づいているようだ

失敗したうえ、ネズミまでおびき寄せてしまったか……

信号遮断装置は正常に作動している。この地下施設、思いのほか使えるようだ

わざわざご足労いただき恐縮だが、ここで永遠に眠ってもらうこととしよう

ガブリエルの言葉に呼応するかのように地面が震え始めた。赤潮が地下水道を破って噴出し、みるみる広がっていく

街が赤く染まるのを後目に、ガブリエルは階段を降りた

……最後の一歩だ

075号都市廃墟、外周

こちらストライクホーク、ただいま075号都市外周に到着

周辺状況は良好、侵蝕体反応及び赤潮の反応は見られません。予定のルートで華胥の信号捜索を開始します

クロムは通信装置に手をかけて空中庭園に報告するかたわら、モニターに表示された情報を確認している

隊長、どうです?

通信状況は芳しくないな。加えて、都市に接近するにつれ、電磁波の干渉が激しくなっている。ここで一旦装備と機体の調整を行うべきだろう

……グレイレイヴンの連中もいるんですよね?

ああ、グレイレイヴンは東、我々は西からのアプローチだ。華胥の座標は5~10km範囲にしか絞れていないからな。こちらとグレイレイヴンとの距離もそれなりにあるはずだ

降下した他の小隊も華胥を探してるんでしょ?支援部隊、ワイルドアウル、ケルベロス……

都市の各方角から侵入しているはずだ

じゃあ負けてらんないな!

リーフには敵わないけど、俺たちストライクホークのレーダーだって超高性能だし。ですよね、隊長!

ハイテンションのカムイに対し、クロムは眉ひとつ動かさなかった

ゲームじゃないんだぞ。任務に集中しろ

わかってますって!俺、任務はいつも超絶真面目にやってるじゃないですか~!

言っておくが、我々ストライクホークの最優先任務は赤潮源流の捜索及びサンプルの採集であって、華胥ではないからな?

クロムは円筒形の密封装置を取り出した

これを使えば安全な距離を保ったままサンプルを採取できる。まずは赤潮を探すぞ

その時、通信の通知音が鳴った

???

ストラ……イクホー……ク、応答……

こちらストライクホーク。どうされました、ハセン議長

……状況は?

ハセンの声はとぎれとぎれだったが、かろうじて会話は成立した

作戦ルートに沿って赤潮及び華胥を捜索中です

君たちの任務は更新された。これ以降まずは最優先でグレイレイヴンを捜索してくれ

グレイレイヴン?何かあったんですか?

……それが厄介なことに彼らの状況を把握できなくなったのだ。あらゆる手段を講じたが、コンタクトを確立できない

つまり……

想定外の状況に陥ったのか、危機的状況にあるのか……

——あるいは任務目標にたどりついた結果、信号を妨害されているのかもしれん

現地の状況とグレイレイヴンの能力から鑑みるに、その可能性が最も高いだろう

我々とグレイレイヴンの距離は20km未満です。短波通信で連絡してみましょう

だめです……応答しない。個人チャンネルも予備チャンネルも全部試したけど

誰も応答しない

やはり直接捜索するしかないようだな

どのような状況であれ、おそらくグレイレイヴンも支援を必要としているだろう

最後に確認したグレイレイヴンの座標情報を送る。あとは頼んだぞ

了解しました

よし、急いで駆けつけないとだな!……あ!この位置、確か支援部隊の進行方向じゃないですか!?

ではまず支援部隊に状況を確認することとしよう

ストライクホーク、任務開始