Story Reader / 本編シナリオ / 12 九龍環城 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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12-6 鷹と犬

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隊長、今の爆発音……

侵蝕体の自爆攻撃だろう。九龍の外壁には通用しなかったようだが

爆発音はストライクホークの駐屯地まで届いたが、攻撃ではなく守りを任されたふたりには、武器を握りしめて戦況を眺めることしかできない

そんなに簡単に破壊できたら、九龍だってあんな偉そうな態度をとらないでしょうね

空中庭園が派遣した別小隊がようやく到着した。まるで傍観者のようなマイペースさで、ケルベロスがストライクホークに歩み寄る

すいぶんと待ちましたよ、ケルベロス。なぜ到着が遅れたんですか?

クロム隊長……その質問に答える必要はあるのかしら?

戦地への派兵命令は最優先……待ってください、他の隊員は?

クロムの指摘はごもっともだったが、ヴィラはどこ吹く風で微笑んでいる。ヴィラが本来連れているべき隊員2名が見当たらないのだ

ノクティス

命令即行動、そんなことは百も承知ですよ。杓子定規のお坊ちゃま

なぜ通信なんだ?近くにいるんですか?

喧嘩を売りたいなら私が買うわ。さっさと出てきなさい

ノクティス

あ!あんたの資料、見たことあるぜ?その身体にもうひとつ、別の意識があんだろ?なんかいい匂いもするし、面白そうじゃん……

勝手に持ち場から離れないで。何回言えばわかるのかしら?

ノクティス

チッ……

持ち場とは?他にも任務があるんですか?

ふふ、まあそう考えていただいて結構よ。どうせ、この状況で3人集まっても無意味だわ

いやいや、単機で敵に向かうより、集まった方がいいじゃん……

ストライクホークがケルベロスの勝手な行動を咎めようとしたその時、突然の震動が皆を襲った

21号

上、敵がいる

侵蝕体

――!!!!

通信越しに九龍へ飛び込む大量の侵蝕体が見える。ストライクホークのポイントもちょうど侵蝕体の落下点となっているようだ

隊長……こいつら、普通の侵蝕体となんか違いません?

——

目の前に落ちてきた全身漆黒の侵蝕体。カムイの頭を、主力部隊が宇宙ステーションで遭遇したという異重合体の姿がよぎる。横でクロムもうなずいていた

つまり、昇格者は新しい力を得ていると……本当に面倒ね。ノクティス、21号、作戦を開始するわよ

21号&ノクティス

了解!

カムイ!私たちも防衛するぞ!

——!!!