Story Reader / 外伝シークレット / EX04 響鳴のアリア / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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EX04-6 必勝の法

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ルシア、リーさん、どこにいってたんですか?

リーが落とした物を一緒に探しに行っていました。落とし物は見つかりましたが、リーが突然いなくなりました

えっ、何かトラブルでもあったのですか?

……

トラブルではありません。しばらくして、リーが同じポイントを周回していることに気づいて……

ゴホン、この都市の道路はどこもかしこも似通っているんで、少し迷っただけですよ

リー、それはナビゲーションモジュールが……

ルシア……しーっ……!

了解

地平線から太陽が昇り、暗闇に隠れていた侵蝕体の姿を照らした

金属を切断する音が一瞬で消え、その後、侵蝕体の視覚モジュールには己の破壊された躯体が現れた

電子脳に受信された信号は、頭部が地面と衝突する中に徐々に消えてゆき、電子脳に刻まれた最後の映像はただ鮮明な赤色、それのみだった

ルシア、次は3時の方向です

わかりました!

ルシアは刀についた侵蝕体のオイルを振り落とし、体をかがめてリーフが示した方向に向かって前進した

ルシアの視覚モジュールに一瞬だけ赤い光が現れた。ルシアはそれに気づき、瞬間的に赤い光の方を見た。そこにはメルトビートルが地面に伏せていた

!!

メルトビートルを見るやいなやルシアは素早く横の掩体に避難したが、爆発は起こらなかった

どういうことでしょう?

オーバーロードさせました。目に見えてしまえば恐れるに足りませんよ

僕は再び同じミスはしません

助かりました

気を緩めないでいきましょう

通信中の言葉と同時に、リーの弾丸が、ルシアに飛びかかろうとしていた1体の侵蝕体を捉えた。ルシアはすぐに刀を旋回させて、侵蝕体の頭を突き刺した

この周りをさまよっていた侵蝕体は全て片づきました

こちらも同じです

38ブロック中央の残りの侵蝕体の排除を開始します。リーフ

お願いします

リーフが両手を少し上げると、通りに集まっている侵蝕体の行動が突然遅くなった。ピンク色の電流がリーフのフロート銃に流れている

制御時間は13秒です。ここからは指揮官と皆にお任せします

はい。指揮官、行きましょう

指揮官、本当に手は大丈夫ですか?

ええ……

遠くにいるルシアが左手で攻撃の合図をした。リーが傍らの建物の影から飛び出してきた

身を隠していた掩体を乗り越えて、通りにいる侵蝕体の一群に向かって突進していく

ルシアとリーが前進する度に、次々と侵蝕体が銃や刀で倒されていく

目の前に、1体の侵蝕体が立ちはだかった

銃口を侵蝕体の眉間に当て、引き金を引いた。侵蝕体はすぐに地面に倒れた

指揮官、左です

敵の行動はリーフに抑制されて遅くなっているが、攻撃性は失われていない

体を左に翻して、かろうじて侵蝕体の攻撃を止めることができた。リーが銃弾を放ち、侵蝕体を絶命させた

ぼうっとしないでください

銃を構えて発砲した。弾丸はリーの体をかすめて、後ろに忍び寄っていた侵蝕体にヒットした

ふっ

銃を安定させるために、無意識に両手に力を入れすぎていたようだ。包帯の中から血が滲み出してきた

指、揮、官

大量の侵蝕体はグレイレイヴンによって一掃された。いつの間にかリーフが背後までに来ていた。隊員に見られないように後ろに隠していた手を、リーフが前に引き出す

動かないでください。応急手当をします

ルシアとリーは、全ての侵蝕体を撃退したことを確認し、こちらに向かって歩いてくる

リーフは慣れた手つきで応急手当をしてくれた。そのままふたりでリーとルシアを迎えた

指揮官、どうかされましたか?

……まぁ、いいでしょう

少し休憩しましょうか?

承知しました

指揮官の仰る通りです。このまま出発しましょう