21号のスレーブユニットと似た球型の侵蝕体は痙攣しながら地面に倒れ込むと、しまい込んでいた注射針を無差別に射出し続けてきた
もしここに昇格者がいるなら、これほどの騒ぎを起こすはずがない。これは誰かが仕組んだ稚拙な罠のように感じられる
……我々がここから離れるよう、警告するために
そうかも知れないな……
だがな、追い払いたいんじゃなく、誘ってるって可能性もあるんじゃねえか?
隣りにいるノクティスはそう言って一歩横にずれ、背後の壁を見せた
これを見ろ
汚れた壁には赤いペンキで文字が書いてある――「こちらへ」
ハハハッ!黄金時代のホラー映画みたいだぜ!