く、来るな!
危機一髪のところで、弾丸が異合生物の頭部に的中した
それでもまだ完全に息を失わず、最後は鋭い刃によって切断された
ルシアは刀身に付着した血と呼ぶべきかもわからない液体を振り払った。彼女の姿は、まるで鬼神のようだ
大丈夫ですか?
………………
……俺はだい――後ろっ!
1体の異合生物がルシアの死角から現れ、彼女の背中目がけて攻撃してきた
しかしルシアに触れる寸前で、フロート銃から発射されたレーザーがその体を打ち抜いた
油断禁物ですよ、ルシア
あれが最後の1匹ですか?
そうですね、歌声が止まりました。もう異合生物は出てきていないようです
あの声はやはり……
まずいな……
異合生物がここにまで出始めたのか
ここに来ているってことはつまり
――赤潮の支流はそう遠くないところまで来ている