Story Reader / 外伝シナリオ / EX02 極夜再臨 / Story

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EX02-1 極夜再臨

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空中庭園作戦準備エリア。複数の小隊が慌ただしく物資と装備を搬送している

どうやら緊急任務のようですね

空気が張り詰めています。恐ろしい任務じゃないといいんですが……

戦闘慣れした隊員が何人もいますから、そう心配することもないでしょう。それより、指揮官。僕たちは新機体のデータを収集するんですよね?

データ収集試験の内容はわかりませんが、

機能を完全に使いこなせない原因が見つかればいいと思っています

指揮官……まさか上からの指示を確認していないんですか?

機体の実戦運用の結果がデータ上の期待値を下回ったので、上層部はグレイレイヴンに問題箇所を洗い出すよう指示してきたわけです

そのためのデータの収集です、指揮官

グレイレイヴン。ちょうど良かった

その時、忙しない小隊の合間をぬって、思いも寄らない人物が現れた。初めて極地で出会った時と変わらず、彼女は一見冷徹にも見える表情を崩さない

そう構えないで……まあ、空中庭園であなたとこんな風に話すのも初めてだし、仕方ない

ずいぶん冷静ね、まあいい

ニコラ、もうひとりの指揮官はグレイレイヴン指揮官にする――報告終了

ロゼッタはニコラ司令官と通信していたようだ。彼女の言葉の意味は理解できるが、なぜ何をどうするのかはさっぱりだ

ロゼッタさんがどんな任務をお持ちなのかは知りませんが、私たちはこれからデータを収集しなければならないんです……

あなたたちは予定通りにデータ収集を行えばいい。私が必要なのは指揮官だけ

一体どういうことですか?

航路連合から救援要請が来た。航路連合全体が甚大な被害を受けたらしく、一刻も早く空中庭園の増援を連れて駆けつけなければならない

敵は昇格者ですか?

違う……と思う。とにかく、指揮官を貸して欲しい。今すぐ航路連合に戻らなければ

ですが、指揮官だけに行っていただくというのは……

指揮官の安全は必ず保証する。この身に誓って

…………

……

……指揮官のお考えは?

指揮官がそう仰るのであれば。ロゼッタ、しばらくの間指揮官を宜しくお願いします

強要するような真似をしてごめんなさい。でも、信じて欲しい。指揮官は必ず守る

——

遠くから戦闘音が聞こえる。同時に、全身を寒気が走り抜けた

近づかせない

目に飛び込んできたのはスピアを握ったロゼッタ、それに対峙するバイオニックの群れ。バイオニックはまるでタガが外れたように突進を繰り返している

うん、気がついたようね

よくも悪くもない……いや、どちらかといえばよくはないかな。到着早々の接敵は想定外だったから

私より自分のことを心配して。雪の上で30分以上横になっていた

まあ問題はなさそうだし、このまま突っ込む!

ロゼッタの手から放たれたスピアが流星のように敵を貫いた。残りのバイオニックの注意が逸れた隙を逃さず、ロゼッタは空に飛び上がって大盾を展開する

照準

——発射!

エネルギー弾が雨のように分散し、嵐となってバイオニックの身体に降り注いだ

——!撤退!

バイオニックはすぐさま撤退を始め、破損部位を遺棄しつつも周辺エリアから完全に姿を消した

ふん……ついてない

敵が完全に撤退したことを確認すると、ロゼッタは光の翼の出力を弱めて静かに着地し、地面に刺さっていたスピアを抜いた

では……[player name]、任務を再開しよう

……私をからかってる?それとも、任務内容などという些事はいちいち記憶しないとか?

ここは北極航路連合の支配区域。もしかして、さっきの衝撃で記憶障害でも起きた?……ついてないな

とにかく――

搭乗機に対空砲が命中して雪の上に墜落するなんて……本当に運が悪い

ガアッッ!!!

突然、大量のバイオニックが湧き出てきた。どうやら撤退したわけではなく、仲間を集めて戻ってきたらしい

仕方ない……[player name]、いや、指揮官。一緒に戦おう!