あ……!待って!みんな、手を止めて!
……?
いいから!言う通りにして!
全員が後退し、同時に攻撃を止める
すると、まるで呼応するかのように侵蝕体の動きも止まった
これは……
動体検知による自動攻撃プログラム、ですか……
武器をしまって。それからゆっくりあたしの後についてきて
とにかく、攻撃しないで……
……いずれにせよ、全てが終わったら、粛清部隊で処理します
……?
私たちの任務はこのエリアの奪還。そして、この侵蝕体が任務上の脅威であることは間違いありませんので
なんでよ!侵蝕体だって、ただ自分の任務を遂行してるだけじゃない!
以前の彼らがどうあれ、今はそうではないでしょう。侵蝕という罪に苦しむ者には、消滅だけが救済なのです
あなた……!
……
あたし……あなたみたいな偉ぶったやつ、大嫌い
偉ぶっているわけではありません。すべきことをするだけです
「すべきこと」って……明らかに敵意のない相手を殺すことが!?
空中庭園の連中にとって、任務のことしか眼中にないのは知ってる!任務のためなら、邪魔なやつを殺していいってわけ!?
これ以上口論を続けさせるわけにはいかない
まずは任務を終わらせて、それから対処を考えましょう
……そうですね
ビアンカは矛先を収めたが、蒲牢の気は治まらないようだ。蒲牢は怒りに上気した顔で一瞥をくれると、真っ直ぐ前を向いて歩き始めた
はい
わかりました
リーフが数歩も進まないうちに、遠くから蒲牢の声が聞こえた
……とにかく、敵意を示さないようにすればいいから!