待って……!
イヴァン!戻ってください!
無駄でしょう。人間の聴力は構造体に遠く及ばない。それにイヴァンはもう、森の中に入ってしまったと思います
ええ。構造体が人間の子供に負けていられませんからね
おい!止まれ!何をしている!
守林人の居住地に何の用だ?
……僕たちは敵ではありませんよ
子供を見ませんでしたか?
子供?どんな子供だ?
心当たりがないようですね
一体何の話だ。私はお前たちがここに来た目的を訊いている
守林人に会いにきました。シュテッセンさんが集会に参加して欲しいと言っています
シュテッセンが……なぜ、守林人に……
見張りは半信半疑といった様子で無線を取り出したが、その間も銛をこちらに向けたままだった
灯台、灯台。こちら北西ポイント3。船長総代表を頼む
ええ、私です。空中庭園の……
なるほど、承知しました
見張りは無線と銛を焚き火の横に置いた
通るがいい。シュテッセンの許可があるなら、問題ないだろう
気をつけた方がいいぞ。数は多くはないものの、付近にはまだバイオニックが徘徊している