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All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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蒲牢の仙道記

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魔物め、私の降龍神拳を見せてやる!

馬歩の構えをとった蒲牢が片方の拳を腰に当てて、もう片方の拳を突き出すと、それがテーブル上のグラスに当たって倒してしまった

わっ!あれ、指揮官?ちょうどいいところに!ぜひ、私の「修行の成果」を見てください!

はっ!玄武斬り!

そして、秘技·八荒遊龍訣!

まだまだ!九転迷踪歩、北冥玄掌……

肉眼で捉えきれないほどのスピードで、蒲牢の体勢が多彩に変化していく。同時に、聞いたこともないような単語が口から飛び出した

そう!これこそ古代の九龍文明より伝わりし神秘の武器——仙道修行の術法です!

ちーがーいーまーすー!これは九龍の伝承に残る神秘の力——仙道修行の術法です!

ほら、さっきの構えは全てこの書で学んだんです。もっとすごい技もたくさん記されてるんですよ!

興奮した蒲牢から本を手渡された。表紙には「九龍奇侠伝」と書かれている

この書物は今まで読んできた中で一番すごい本でした。特に主人公がですね、剣で空を飛んだり、天地を駆けめぐったり、何でもできるすごい人で!

私も一所懸命、修行し続ければ……きっとこの主人公みたいにすごい力を手にして、大活躍ですね!

蒲牢はそう言って、数発の突きを宙に向けて放った。「仙人」になった自分を想像しているようだ

そこで何かを思い出したように、隅に置いてあった椅子を運んできた

そうそう、骨董品店でこの椅子を見つけてきたんです。本によると、より神秘的な古物ほど、修行の大きな助けになるんだそうで

指揮官も座ってみませんか?一緒に修行すれば技を教え合えるし、一緒にもっと成長できますよ!

言い切る間もなく目の前が眩い白い光に包まれた。光が引いたあと、周囲に広がっていたのは以前の馴染みある部屋ではなく、見知らぬ空間だった

耳に大きな鐘のような音色が響く。その直後、目の前に一行の文字が浮かび上がった

ようこそ、修仙システムへ……

「ようこそ、修仙システムへ。システムから贈られる太古の力を受け入れるか否かを選択し、仙侠の世界で修仙の旅を始めましょう……」

こ、これってまさかこの本に書いてある――レベルアップシステム、ゴールドフィンガー!

運命に導かれ修仙小説の世界に転生……全体攻撃2倍のバフ盛り盛りで至高の大仙に成り上がる……そうか、ここから私の物語が始まるんだ!

私は、太古の力を受け入れる!むんっ――

蒲牢は一歩前に踏み出し、両手を広げて目を固く閉じた。しかし、しばらくたっても何も起こらない

……あれ、私の洗筋伐髓は?功力灌頂は?

えーっと、何ですって……もし太古の力を受け入れるのであれば、システム内における援助協力者を選ぶ必要が……

蒲牢は一瞬ぽかんとしたが、視線をそろりそろりとこちらに向けてきた

えっと……指揮官?えへへ、そのぉ……

えヘヘ、やっぱり指揮官が一番信頼できますから!

修仙の旅はとても厳しいのです。お遊びのつもりはありません!

蒲牢がそう言ってテキストに従い協力者との連携を完了すると、先ほどの白い光が再び空間内に現れた

待ってなさい、仙侠の世界!新世代の伝説を迎える時がきましたよ!