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All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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06 ショーメイ

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それから、何日か経った……

ルナ様、ご用ですか?

ええ、「あれ」について……

「あれ」ですか?探して見つからない、ということはないですよ

私はあなたに「あれ」を探してほしいわけじゃないわ

「あれ」に「代行者」の責務をわからせたいの。考えなしに他人を「救済」なんかしないでほしいわ

私があなたの機体の修復と補強に心を砕いたのは、すぐに見つかるものを見つけてほしいからじゃない

……僕に「あれ」を説得させるつもりですか?

ルナ様もよくご存知でしょう。「あれ」はそう簡単じゃない

警告だけで十分よ

僕が、ですか?おそらくルナ様じゃなきゃ、「あれ」にはまるで効かないと思いますが……

…………

もしかして、ルナ様は……ご自分が言いくるめられることを恐れてるんですか?

まさか

黙って

「代行者」としての責務を無視して、「資質」も顧みず、昇格ネットワークの力を好き勝手に使って誰かを「救済」する……

昇格ネットワークに対する「反逆」だ

もう一度だけ言うわ――黙りなさい

……失言でした

でもどうか、よくお考えください。ルナ様……

釈然としないような、険しい表情のまま、ロランは下がった

…………

ルナ様に対してあのような口の利き方をするとは

僕が何も言わなければ「あれ」の問題が解決するとでも?

「あれ」のせいで生まれた新しい昇格者に、僕たちも遭遇したじゃないか

あの「曲」というやつだけでも、エリア中の侵蝕体を総動員するはめになったんだよ?

だが、我々は最終的に目的を達成できた

でも、高くついた

あらゆる人員と全区域数十万の侵蝕体を根こそぎ投入してしまった

それだけの価値はあった

ふん、ガブリエルさんって、たまに本当にムカつくこと言うよね

何の価値があったっていうんだい?まさか世界中の拠点を取る度に、これだけの代償を払わないといけないのか?

僕たちの敵はかかしじゃない。今日戦争の洗礼を受けたなら、明日には反撃の方法を考え始めるだろう

……

……それに、ガブリエルさん。忘れないでよ。僕たちだって、たった数人しかいないんだ

我々に必要なのは「選別」を乗り越えた勝利者だけだ

「勝利者」の浄土……もう1000回くらい聞いたよ

だけどね、全ての人間が君と同じってわけにはいかないんだ

だから何だ?

そうだね。だから何だ、だね?

ロランのやつ……少し様子がおかしいんじゃない?

αは親指で首を斬るジェスチャーをする

処理した方がいいかしら?

……そうね、今はそれより重要なことが山ほどあるわ

じゃあ「あれ」のことは?

少なくとも、ロランは正しいことをひとつは言っていたわ

「あれ」は忠告が効くような人じゃない

それじゃあ……

「あれ」に「救済」された者には、いかなる未来も訪れないということをわからせるの

環城の時のように大勢を動かすのは、当分ご免だけれど

でも、それが警告として強大な効果を生むというのであれば、喜んで手配するわ

わかったわ。私が動く

……ありがとう