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All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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伝説の執行者‐5

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道中で行き当たった魔族を倒してるだけで魔将の城に到着できるなんて。簡単すぎるにもほどがあるわ

ストーリーに分岐もねぇしな。あそこだってパッと見は道のようだが、手前に空気の壁があるぜ?

分岐がない方が手間も省ける。カムイはいつも、片っ端からサブシナリオやらクエストやらを潰していくもんだから……毎度同じことの繰り返しで、見てるこっちがキレそうになる

そういえば、あなたが言った「クソみたいな任務」っていうのは、具体的にはどんなものがあるのかしら?

……デイリーミッションとかな。単なるソロプレイゲームに必要あるか?まったく、ゲームプランナーは何を考えてんだか、頭の中を覗いてやりたいぜ

プレイヤーを毎日ログインさせるためなんじゃねぇか?

すっかり業界人気取りの3人組は、城中に仕掛けられたトラップなど一切問題にせずズンズンと進んでいく

……言っておくが、3人がトラップの位置を察知し、回避しながら進んでいるということでは決してない

3人はトラップに掛かろうが罠を起動させようが、一切を気にせずに進んでいるのだ

カムによれば、これは「HP管理」という手法らしい。これもまた、プロゲーマー·カムイの常套手段のようだ

一般的なRPGでは、トラップでプレイヤーが即死することはありえない。危ない時は回復薬を飲めば済むし、トラップなど好きなだけ踏んでおけばいいんだ

この手法の鍵となる回復薬は、道中の敵を倒した時に山ほど確保してある

3人のHPゲージは、緑から赤になり、赤になってはまた緑に戻るというのを延々と繰り返している

――なんて夢のないゲームなんだ

あそこがホールか。トラップはなさそうだな?

カレニーナが率先してトラップエリアを通過し、そのあとにカムとヴィラが続く

グレイレイヴンの連中もさっさと来てくんねぇかな。プレイヤー全員が揃わねぇと次のシナリオが解放されねぇ

ふん。まあこれで最初の魔将の首はもらったも同然だな

はあ?このトラップどもが必殺技でもぶちかましてきたら、少しは楽しめるけどよ!

カレニーナの音頭であらゆるトラップを起動させながら、トラップエリアを駆け抜けたその時――突如、背後で強烈な爆発音が炸裂した

あっという間に全ての通路が閉鎖し、ホールに閉じ込められてしまった

キィ……!

また急に出てきたわね

よし!じゃあ、やろうぜ!