唐突に、大型機械の運転音が鳴り響いた。壁の中から聞こえているようだ
何事です?新手のガーダー?
うーん、ガーダーじゃないと思うけど。壁に何かある……
厳戒態勢プログラムを実行……厳戒態勢……
……ル、ルシアッ!!
逃走劇のほとぼりも冷めぬうちに、カレニーナは突如現れた移動式の壁板によって隔離されてしまった
カレニーナ……いつの間に……!?
厳戒態勢プログラムを実行……厳戒態勢……
……!?
ビアンカッ!!
リーはビアンカの足下の装置に気づいたが、後の祭りだった
気をつけてください。トラップが山ほど仕込まれている……
ナナミ、くれぐれも指揮官をお願いします
なぜ指揮官を狙わなかったの?
まあいいわ、構造体を分断できただけでも良しとしましょう
――――
警報……サンドワールプール動力システム……損傷……動力システム……損傷……
なんですって?ありえない……警報の誤作動では……
待ってください、何かが起こったみたいだ……
強固に閉じていたゲートが動力を失い……徐々に半開きの状態になっていく……
「ガーダーを気象エンジンへ派遣して。至急、動力システムの損傷エリアを確認」
「なんとしてでも動力を回復させるのよ。出力が維持できなくなれば、パニシングを制御できない!」
どうも、何かに気を取られていますね……今のうちです!
指揮官!こっちこっち!ゲートに入れるよ!
半開のゲートを大型のガーダーが通ることはできなさそうだ
……私が援護します、指揮官は先に行ってください