Story Reader / 幕間シナリオ / 夢の始まり / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
<

夢の中へ

「あれから今まで……どれほどの時間が経ったのか。あれから槐南に関する情報は一切ない」

「確証はないが……微かに感じる。あのように目的のためには手段を選ばない者は、きっとどこかで生きているに違いないと」

「もしまたあいつに会えたら……」

「絶対殴り倒してやる」

書き終わった?行くよ

あっ!

な、なんだよ!足音を消すなよ!

…………

2分遅刻。上に報告しないと

マジで可愛くない後輩だな……ちょっとだけじゃん、大したことないだろ

日記なんて子どもがやることだって、常羽、言ってた

……きっと記憶違いだろ。そんなこと言った覚えないぞ

ほら、ジャミラが来たぞ!

ソフィアが振り返った隙に、常羽はテーブルの日記を引き出しに押し込んだ

いないけど

ははは、見間違えたかな

——ほら、もたもたするな

次の仕事は?

もしもう一度船に残るかどうかを選べたとして、俺はどちらを選ぶだろう

槐南は俺を見透かして何を選ぶかわかっていたのか、それとも彼がすでに選択してくれていたのか

なんであれ、あの時俺は自分自身が誰なのかを知り、本来持つべき自由の権利を手に入れた。たとえその自由は灰色で、未来が明るく見えないとしても

どんな答えだろうと、俺は自分の過去を探し続ける。より強い存在になってやる

それは……俺にとってスタートにすぎない

しかし常羽は知らなかった。槐南には事前に脱出を計画していた……常羽にとって、もう重要なことではないかもしれないが

槐南が企てた船からの脱出計画は、まず救難信号を送ることだった

夜航船の情報とともに救難信号を送ったが返信がなかったため、延々とそれはチャンネルに残り続けた……やがて、それが421というチャンネルに傍受されるのはまた別の話だ

次に「枷」を取り外すこと。それは首の傷跡の原因でもある

更に、商品として取引されねばならない

そして最後、罪を犯して処刑され廃棄される

廃棄されることは危険を伴うが、船上に残るより事後の心配をしなくて済む

…………

漁師の声

……おい、おい、ドーソン!

タバコを置いてあれ見ろよ!

あれ……あれは……人か?!

浜に打ち寄せる波が引いた瞬間、砂に横たわる細い人らしき形が現れた