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All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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リーと歩く-3

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「武装解除」した覚醒機械が増えるにつれ、自分たちの疑問は抜け出せない深みに嵌っていくようだった

普通に考えれば覚醒機械たちが「代償を考えずに危険な狂宴に興じている」という点に疑いはない

しかし、彼らの考えはどれも軸が共通しており、こちら側が深みに嵌った異物であるように思えるほど頑ななものだった

だからそれでは皆を説得できない、とリーさんに言ったのだ

……

わかりました。どうせ芸術のことは僕にはよくわからない

だから教えてください。いつまで続ければ、あなたたちの「芸術主導者」が決まるのです?

どこかの流派が完全勝利を収めた時だろうな

完全勝利?

この「戦争」のやり方だと、考えられる方法は別の流派の作品を全て壊すか、相手のメンバーを全て無力化することだけなのだが

それらは最悪の勝利の形だな。少なくとも偉大なるマルクはそう思う

偉大なるマルクに言わせれば、誰からも愛される作品を描くことで、この「戦争」に正々堂々と勝利することができるはずだ

はぁ……

ありがとうございます。とても参考になりました

芸術主導者が決まるまで覚醒機械たちは止まらないというのなら、この「戦争」の進行をあえて加速させればいいんです

我々の多次元機械立体派に加入するのか?

これは手始めにすぎません。つまり、我々で新たな流派を興す必要があります

マルクがいるので、既存の物を使うのが手っ取り早い

新·多次元機械立体派です

……

相互に攻撃させないために、新·多次元機械立体派は全ての流派の絵画スタイルを総括することを目標とします

それはなかなかいいアイデアだな

だが、最重要課題のどうやって芸術主導者を誕生させるかが解決できていない。まずはそれを決めなければ、偉大なるマルクは参加しない

それを聞いて、リーは自信満々の笑みを見せた。まるで自陣の後方で作戦を練る軍師のようだ

ただ、なぜこちらを見るんだろうか……

芸術主導者は、もちろん我々の指揮官です

よし!それなら課題が全て解決したな

しかし、マルクはこちらの言い分など聞かずにキャンバスの後ろから前に出てきて、人間の本の挿絵で見たことがあるのか「腕を大きく振りかぶって」演説を始めた

諸君、この人間が我々を勝利に導いてくれるぞ。そして芸術主導者は君たちの全ての作品を認めてくれるだろう

ここで「生か死か」で争うよりも[player name]に従おうではないか。自由な絵を求めて!

武装解除された覚醒機械たちは互いに顔を見合わせた。どうやら、ここまで大事になるとは想像もしていなかったようだ

しかし、今はこれよりいい選択肢もない

[player name][player name]……

誰が始めたかはわからないが、シュプレヒコールの声がどんどん大きくなっていく

[player name]![player name]!

しかし、リーは慰めるかのようにこちらの肩をポンポンと叩いた

大丈夫です、指揮官

勝利の方程式はすでにできています。あとはそれを実行に移すだけ

そして、ただ待つ。最後には……一撃必勝です