ベラ·ベルト……
あの日のノアンも今と同じ状況で、拠点に助けを求めていた。ただ……
このままあなたたちと関わり続けたら、拠点での立場も危うくなる。武器を売るのが精一杯、最大限の譲歩よ
レイチェル隊長は多くの拠点に助けを求めた。でもほとんどの場所は我が身を守るだけで精一杯だった
まさかベラの拠点も……なぜ彼女が赤潮に?
おいで、教えて……あげるから……
…………
行かないで
駄目だ。09号医療エリアの人が僕を待っている
自分の記憶を探るためにこんな場所で足を止めてはいられない。本当は赤潮からもっと答えを探りたいが、今は行く道を急がねばならない事情がある
……また今度、ベラ
いつから彼はベラを「ベルト姉さん」と呼ばなくなったのだろう。その時のノアンには深く考えている時間がなかった
彼はただ無意識に一番慣れた呼び方をして、近くの拠点へと急いだ