誰もいない街を歩いていると、長い間手入れをしていなかったのか、店の看板が埃を払いながら優しく揺れていた
ここはなんだか……妙な感じがします
ここの灯りに使われているのはパラフィンと石油です。誰も手入れしていないのに、こんなに長い間燃えているのはありえないですね
誰かがまだここに残っているのかも、その人を見つけることはできないでしょうか?
残った人はきっと街全体を見下ろせる場所にいるでしょうね
人手が少ない場合、高台で広い視野を確保するのが最善の警戒方法です
持ち去ろうとする物を全て置いて、ここを離れるがいい
初めまして、あなたが……守護者の方ですか?
言う通りにしろ、今すぐにだ
誤解です。僕たちは何も持ち去ろうとしていません、ただ……!!
下がって、リーフ!
刃物がぶつかる鋭い音が全ての言葉を遮った。力強いぶつかり合いが衝撃波を巻き起こし、長年手入れされていない古い木造の小屋が壊れそうになっている
ここから……出ていくがいい!
大きな体が刀を前へ前へと押し動かしていく。ルシアは後退し続け、戦いの場は空き地に移された……