Story Reader / Affection / ジェタヴィ·暁破 その6 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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ジェタヴィ·暁破 その3

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ねぇダーリン、起――き――て!

翌朝、昨日と同じように騒々しくも親密な「モーニングサービス」が始まった

Vieちゃんが用意してくれた「栄養満点の朝食」をひと口飲み、服を整えながらふかふかのベッドから立ち上がる

ちょっと、レイヴンちゃん早く見て!もう昨日の配信の切り抜きがいっぱいアップされてる

Vieちゃんはゲーミングチェアにもたれかかり、足をテーブルに投げ出して嬉しそうに端末を見ていた

「Vieちゃん、まるでプロのダンサーみたい」……なかなか見る目あるね、いいねしておいてあげよ

「媚びててキツすぎ、memeちゃんの方がマシ」……ハァ~!?こんなコメントするなんて!抹殺!

彼女は瞬時に不機嫌な顔に変わり、尻尾を伸ばして先端のプラグを端末に差し込んだ

バチバチと電流が走り、インターネットの神が即席の裁きを下した

しかも、浮気して別の配信者を見にいったって……Vieちゃんへの忠誠心が絶対じゃないってことは、それはもう裏切りだよ!

今後、こいつがネット上で発言することは全部「Vieちゃんをフォローするワン!最高ワン!ありがとワン!」って自動変換されるわ

うーん……雑談ライブかな、のんびりおしゃべりする感じ

でも、何を話そう?

ダメダメ、そんなの面白くない

やだよ、大統領にもプライバシーがあるんだから!

それもダメ。あれはふたりだけの秘密だもん

お互いに真剣に考え、沈黙の中、アイデアを探り続けた

この提案を聞いた途端、彼女は尻尾を振って「ニヤッ」と微笑んだ

はは~~~ん?レイヴンちゃんは私とデートしたいんだ?

ううん、私もレイヴンちゃんと同じこと考えてたし

彼女は勢いよく椅子から飛び降り、こちらの手を握った

行き先はもう決めてあるの。ついてきて!

少女はクーポンを握りしめ、スキップしながら外へ向かった

春葉原一番街

スーパー地球

10:30AM

スーパー地球、春葉原一番街、10時30分

スーパー地球で一番賑やかで、華やかなアーケードに到着~!

大きいネオン看板の下で、Vieちゃんは誇らしげに腕を広げた。目の前にはカラフルな広告で埋め尽くされた大通りが広がっている

昔は、昼も夜も何千人もの人がここで赤や緑の数字を眺めて一喜一憂してたんだよ。数字がちょっと動いただけで、彼らにとっては死刑宣告みたいなものだった

だから、そんな退屈な場所を最高のオタク空間に改造したの。世界で一番、二次元濃度が高い場所だよ!

見渡す限り、全ての建物が鮮やかなアニメ広告に覆われ、大型ビジョンには最新アニメのPVが流れている。空にはソシャゲのバナー広告が浮かび、まるで夢のような空間だ

激レアなグッズを売ってるお店もあるんだ。行こっ!

Vieちゃんと並んで歩くと、周囲の視線が集まり始めた。奇抜な恰好の観光客が、興味津々にこちらを見つめている

ヒュウ!<M>兄ちゃん</M><W>姉ちゃん</W>、イカした衣装だな。何のコスプレだ?

そう。私がグレイレイヴンの指揮官で、レイヴンちゃんは私の部下!

アハハ!私は野獣飼いの美少女なの?

こらっ!アイドルは目立たないようにしないと。身バレ厳禁!うっかり素性がバレたら晒されちゃうよ!

Vieちゃんはこちらの手を握り、街を巡りながら楽しげに話している。煌びやかな光、賑やかな声、色とりどりの世界――目に映るもの全てが新鮮で刺激的だった

あれ?あそこにあるの、何?

突然、彼女の視線が吸い寄せられた。通りの一角に、巨大なハート型の建物がある

彼女は強引にこちらの手を引き、人混みをかき分けて建物の正面に向かっていった

Moe☆Moe☆Love!いらっしゃいませニャン!

DokiDokiカップル館へようこそ!ふたりで遊びに来てくれたのかニャ?ここはカップル専用のアトラクションが盛りだくさんの施設だニャン!

そう!ここはカップルにオススメって聞いたから!

自分が答える前に、突然Vieちゃんが割り込んできた

それなら、ここがベストだニャン!どんなカップルも満足するニャンよ!

ご来館いただいたカップル全員に記念品を用意してあるから、ぜひ受け取ってくださいニャン!

そう言って、彼はふたつのリストバンドを差し出した

このリストバンドには、それぞれ固有のナンバーが刻まれてるニャン。この小さな画面で、常に相手の位置を確認できるニャン!

わぁ、すご~い!これがあれば、レイヴンちゃんが迷子になっても、すぐに見つけられるね?

彼女はニヤニヤしながら、リストバンドを尻尾に巻きつけ、こちらの手首にすり寄せた

早く早く!Vieちゃんのワクワクレーダーが反応してるよ~!

DokiDokiカップル館

スーパー地球

11:00AM

スーパー地球、DokiDokiカップル館、11時

レイヴンちゃん、見て見て!あれ、何?

面白そう!やりたい!

準備はオッケー?キミが転んでも、そのまま引きずってゴールするからね

レイヴンちゃん、早く!キミが左、私は右担当ね!

んも~~~~!何してるの!モンスターを倒し損ねちゃったじゃん!

ああもう、モンスター多すぎ!Vieちゃん、怒った!

ああもう、モンスター多すぎ!Vieちゃん、怒った!

シュゥゥ……ドンッ!

何、その顔。シューティングゲームでしょ?自分の銃を使っちゃダメって、どこにも書いてないよね?

むむっ?レイヴン大佐!6時の方向にスイーツ補給基地を発見!

レイヴン車長、20m前方、右折!入店ミッション成功!よくやった、レイヴン装填手!今すぐ財布を装填せよ!

レイヴン砲手!照準セット完了――今だ!

ブラボー!命中!

レイヴン通信兵、今すぐ回収作業を開始!よし、確保完了!ふたり分のダブルストロベリーサンデー、ゲット!

こうしてVieちゃんは自分を引きずりながら、館内を端から端まで駆け回った。1階から最上階まで制覇し、全てのアトラクションをクリアした

こちらが少し疲れているのを見て、彼女はしぶしぶ近くのベンチに腰を下ろした

しかし、すぐに彼女は目を細め、何かを見つけた――隅っこに置かれたプリントシール機だ

次のアトラクションが決まったようだ

レイヴンちゃん、見て!色んな種類のエフェクトがあるよ、どれにする?

よし、じゃあこの「大天使のご挨拶チュー」にしよ!すごい好き!

決定ボタンを押すとカメラが起動し、エフェクトがかかったふたりの顔がモニターに映し出された

うーん、まぁ悪くないね。「カサブランカの休日スタイル」……これもいいかも!

決定ボタンを押すとカメラが起動し、エフェクトがかかったふたりの顔がモニターに映し出された

「スーパークールな殺し屋」……よし、これに決めた!

決定ボタンを押すとカメラが起動し、エフェクトがかかったふたりの顔がモニターに映し出された

どんなポーズがいいかな?

5秒のカウントダウンが始まった

Vieちゃんとポーズをとり、カウントダウンが終わるのを待つ

フラッシュが光った瞬間、奇妙な効果音が鳴り、モニターの中のVieちゃんが突然ぐにゃりと崩れた

隣を見ると、彼女は何事もなく、満面の笑みを浮かべて立っていた

ぷっ――

アハハハッ!びっくりした?Vieちゃんにびっくりした?

彼女は尻尾を振りながら満足げに笑っている。モニターを見ると、先ほどのバグはもう消えていた

そこには、カメラに向かってイタズラっぽく笑うVieちゃんが映っていた

そして、隣で驚いている自分の姿が、しっかりと記録されていた

この写真は今日の特別な記念として、もらっておくね

デートはドキドキがあった方が記憶に残るでしょ?今日のVieちゃんを、頭のてっぺんから爪先まで心に刻んでおいて

イタタタ!ちょっ……暴力禁止!デート中だよ?

わ、わかったってば!もう1枚撮るから!

春葉原グルメ街

スーパー地球

15:00PM

スーパー地球、春葉原グルメ街、15時

何時間も遊び尽くした末――さすがのVieちゃんも少し疲れたのか、こちらの手を引きながらグルメ街へと足を向けた

暖かい昼下がりの通りは甘い香りやスパイスの匂いが混ざり合い、食欲を刺激する。屋台には観光客たちが列を作り、賑やかな声が響いていた

運動のあとは、甘いものでエネルギーチャージしないと!あそこのクレープ、食べよ!

そう言うなり、彼女はこちらの手を引いて屋台へ向かおうとしたが、ふと何かを思い出したように立ち止まって振り返った

こちらが両手に持っているたくさんの袋を見て、彼女は少し照れたような笑みを浮かべた

えへ……ちょっと持たせすぎかな……

私ひとりで並んでくる。レイヴンちゃん、何味がいい?

オッケー!じゃあ待っててね。先に帰ったらダメだよ?一緒に帰るんだから

Vieちゃんはくるりと振り返り、クレープの行列へと駆けていった

彼女が立ち去ると、なぜか周囲の喧騒が一瞬だけ遠のいた気がした……

手に持っていた袋を地面に置き、少し息をつく――

貴重な休憩を楽しもうとした時、突如*奇妙*で不快な違和感に襲われた

まるで自分の視線から逃げるように、ほんの一瞬だけ、得体の知れない*存在*が視界を掠めた

無意識のうちに足が動いた。影を追って、角に向かう

目標地点に到着し、目を凝らして周囲を見渡す。しかし、全て元通りで何も異常はなかった

すると突然、場違いな*色*が視界に入った。通りの端に立っている

しかし、それはまるで視界に浮かぶ*蜃気楼*のようで、1歩踏み出した途端に消えてしまった

しばらく追いかけたが、*影*は暗い路地裏で完全に姿を消し、息を切らした自分だけがその場に残された

しばらく立ち尽くし、*あれ*が最後に消えた行き止まりを念入りに調べたが、何も異常はなかった

しばらくすると、路地の向こうから砂利を踏みしめる音が聞こえてきた

レイヴンちゃん!?

見慣れた少女が息を切らし、駆け寄ってくる

どこに行ってたの?キミの位置がずっと移動するから、Vieちゃんびっくりしちゃった

彼女は両手に小さなイチゴが乗ったクレープを持ち、不機嫌な表情でこちらを見ていた

あるものって?何もないよ

遊び疲れたうえにお腹が減って、幻覚でも見たんじゃない?

フン

彼女は口を尖らせ、それ以上何も言わずにこちらの口にクレープを押し込んだ

柔らかな生地と甘いクリーム、酸味のあるイチゴで、口の中がいっぱいになる

自分が苦しそうな顔をしているのを見て、Vieちゃんはドヤ顔で笑みを浮かべた

自分の満足そうな顔を見て、彼女は更にぐっと押し込んだ

いい?これからは何があっても、絶対に私をひとりにしないで。わかった?わかったなら頷いて

ダ~メッ!

首を振ろうとした瞬間、尻尾がこちらの顎を押さえ、無理やり頷かされた

うん、いい子ね!契約成立よ。有効期限は一生だから

「罰」を与えたあと、彼女はようやく自分を解放し、そっとクレープを差し出した

そして、彼女はこちらに何かを伝えるかのように、真剣に頷いた

そうだ、スーパー地球の大統領は甘いものが大好物だって言ってたよ?

どんなにイライラしてても、スイーツを食べたらすぐにワーッって楽しくなるって

彼女はそう言いながら尻尾でこちらの腕をつつき、催促した

レイヴンちゃんのバ――カ!

もう怒った!クレープを食べさせてくれるまで、私の機嫌は直らないからね!

ほら早く、あーん

黄金色の空の下で、彼女は唇を開き、甘いクレープを待っていた

2日目の特訓は、沈む夕日とともにゆっくりと黄昏の中へと溶けていった

スーパー地球、大統領配信部屋、19時

大統領配信部屋

スーパー地球

19:00PM

Bonllo~!大·統·領·降·臨!

Neverギブアップ!Neverダウン!Neverクライ!Neverグッドバイ!

皆~!ちゃんとご飯を食べて、運動して、ゲームしてる~?

■ Vieちゃんをフォローするワン!最高ワン!ありがとワン!Vieちゃんをフォローするワン!最高ワン!ありがとワン!Vieちゃんをフォローするワン!最高ワン!ありがとワン! ■ また配信してんの?あれっきりだと思ってた ■ お腹空いたからご飯食べてくるニャン ■ 生存確認www ■ わこつ ■ Vie民集合

「あれっきりだと思ってた」?もう、今日のために1日かけてネタを仕込んできたのに

皆は春葉原一番街に行ったことある?Vieちゃん、今日行ってきたの。すっごい人混みだったけど、皆楽しそうだった!

屋台ストリートの一番奥にあるスイーツショップにも行ったの!そう、ピンクの装飾のお店!そこのイチゴクレープ、超美味しかったからオススメ!

■ リア充爆発しろ! ■ 大統領が公式で店の宣伝www ■ 新しい衣装まだ?

新しい衣装?それは皆の要望次第かなぁ

要望が多かったら、次の配信では新衣装のVieちゃんが登場するかもよ?

じゃあさ、Vieちゃんにはどんな衣装が似合うと思う?

■ パニニの機体! ■ 学生服でお願いします、何でもします ■ 今の衣装で十分

パニニ?Vieちゃん、古参プレイヤーだよ!あのゲームのキャラって全員超可愛いよね!

Vieちゃんがあのゲームに登場したら……絶対最強のアタッカーだと思う!

うん、いいアイデアかも!配信が終わったら、パニニの制作チームに連絡してみる!

Vieちゃんをゲームに登場させるには、パニニのコメント欄にVieちゃんの名前をいっぱい書き込んで、Vieちゃんの人気をトップに押し上げて!

皆、愛してるよ!早速やっちゃって!

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