Story Reader / Affection / ロゼッタ·凛烈·その5 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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ロゼッタ·凛烈·その2

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実地調査の任務はいくつかのフェーズに分かれているの。簡単に言えば、私たちは何回かここに来る必要があるし、状況に応じては野営の必要も出てくる

任務が始まり、ロゼッタとともに航路連合から少し離れた雪原に降り立った。辺りは一面の雪で、葉の落ちた木がかろうじて数本立っているだけだ

指揮官に極地を生き抜く方法を伝授しないと

さすがは指揮官、言いたいことをすぐにわかってくれる

それはただの知識。実践応用することが肝心だと思う

だから指揮官、首尾よく任務を遂行するために……まずは火を起こそう

サバイバルにおいて、火起こしは生命に関わる一番重要なスキル。指揮官なら、当然わかっていると思うけど

本当に?私が言う火起こしは原始的な「火起こし」のこと

工具があれば簡単だけれど、守林人は工具には頼らない。私たちは「自然」と共存しているから

守林人は着火剤と自然にある材料だけで火を起こすことができる。例えば、このどこにでもある小枝

そう言いながら、ロゼッタは小枝を拾い集めて山を作った

私たち守林人には、新たな仲間を迎える時に火を起こして歓迎する習慣がある。指揮官は守林人の新入りというわけではないけれど、この機に一度儀式を行うのも悪くない

では指揮官、枝集めを手伝ってもらえる?

守林人は互助会じゃない。大概のことは自分でやる

ありがとう。儀式といってもありきたりの慣習だから、指揮官の期待に応えられるかはわからないけど

——

周辺の枝をかき集め、どうにか火起こしする用意が整った

枝の質はそれほどよくないけど、何とかなると思う

枝の乾燥具合を確かめたロゼッタは、雪をかき分けて地表を露出させた。それから、あらわになった土の地面を見て、安心したように息を吐く

下が氷じゃなくてよかった……

うん、このエリアではまれだけど、でもなぜか私はよくそういう状況に陥る。だから念には念を入れて確認する

普通は滅多にないけれど、私が掘るとなぜかいつも氷に行き当たる……

指揮官と一緒にいると運が上がるのかもしれない。カードゲームも指揮官と組めば……

なんでって……ゲームは面白いから。カードのイラストも好ましいと思う。でも、いつも肝心なところで幸運の女神に突き放される

ルールは単純だから、指揮官ならすぐできるようになると思う

そういう話はまた今度するとして、火を起こそうか

ロゼッタは火打石のようなものを取り出すと、それを数回ぶつけて火花を散らし、着火剤に火をつけた

火は枝を伝わって徐々に燃え上がり、やがて暖を取れるほどの焚き火となる

では、儀式を始めよう

火が安定すると、ロゼッタはこちらの座る位置を細かく指図し、それからゆっくりと頭を近づけてきた

動かないで。火が消えたら大変

そう。外の人にするのは初めてのことだから、少し緊張する

突然の急接近に戸惑ったが、ロゼッタはこれっぽちも気にしていないようだ

ロゼッタの吐息が伝わってくる。あと少しで触れてしまいそうだ……

だが……

地震!?

いきなりの地響きに、ロゼッタの動きが止まった。音の方向を見ると、大きな雪玉が転がってくるのが見えた。直径10mはありそうだ

とりあえず逃げよう、指揮官!

了解。木がある方へ走ろう!

すんでのところで回避し、雪崩に巻き込まれずに済んだ。だが雪玉は、せっかく作った焚き火を直撃し、火は跡形もなく消えてしまった

……

突然の出来事に、ロゼッタは呆然としている。しばらくして、雪玉が転がってきた方向から、聞き慣れた足音が響いてきた

なんと!ロゼッタに[player name]じゃないか。こんなところで何をしている?

そう。任務にとりかかる前に指揮官を歓迎する儀式をしようと……でも、急に巨大な雪玉が転がってきて……

それは多分、我々が雪だるま用に作った雪玉だな。まさか……それで焚き火が駄目になったということはないだろうな?

今日は航路連合が決めた休日なんだ。それで皆で巨大な雪だるまでも作ろうということになったんだが、転げていってしまうとは……

ということで、我々はその雪玉を捜索中だ。どこに転がっていったかわかるか?

…………

やはり、ついていない……