Story Reader / Affection / クロム·弧光·その2 / Story
朝食を終えて外に出ると、クロムが待っていた
……
おはようございます、指揮官
今来たところです
指揮官。不躾ながら、お願いしたいことがあります
ご迷惑をおかけすることになりかねないので、当然断っていただいても構いません
え？内容をお聞きにならないんですか？
まだ何も言っていないのに……だから指揮官はすぐ騙されるんです
その……カムイがですね、新年会で演劇をしたいと。ストライクホークと、それから指揮官以下グレイレイヴンの面々で
それはそうですが……
指揮官のお気持ちはよくわかります。関わりたくないと思うのも当然のことでしょう
では、そういうことで……
では、ご協力してくださるということですか？
……任務で散々ご迷惑をおかけしてるんですから、せめて日常生活ではご面倒をおかけしたくないんです
任務外の私的な時間は大切なものです。ですが、最近よく頑張ってくれている隊員に、約束した報奨を与えたいというのもあり……
指揮官のご協力がなくとも、隊員の願いは叶えてみせます
ですから、どうかそう難しく考えないでください。指揮官に助力を求めたのは、私の軽い気持ちですので
……カムイは賑やかなのが好きなんですが、私はそういうのが苦手でして……。だからあいつは、グレイレイヴンの基地が好きなのかもしれませんね
グレイレイヴンの雰囲気は素晴らしくいい。隊長として、見習うべきだ……
それと……私はひとりの友人として、今回の新年会に君をご招待したいと思っています
……答えを聞かせていただけますか？
もし、君たちが興味があるなら、参加していただければ嬉しいのですが
本当ですか？ありがとうございます
指揮官にひとつ借りができましたね
空中庭園で、こんなことを頼める指揮官は君だけです
それでは、お手数ですが、グレイレイヴンの皆さんによろしくお伝えください
明日また、この時間に伺ってもよろしいですか？
では、私はこれで失礼します
……
…………
……指揮官、襟が乱れていますよ。右の襟が中に折れている
では、失礼します
