先日は私のためにありがとうございました、指揮官殿
実際私は「腰抜け」なのでしょうし、個人ができることには限りがありますから……それに、指揮官殿の戦場はもっと別の場所にあるでしょう
私は今こうしてグレイレイヴンにいても……私は粛清部隊の身分を割り切ることができず、
粛清部隊にいる時は粛清部隊らしく物事を処断できなかった
こう見ると……私は確かに「腰抜け」ですね
そう仰っていただけると……なんとも面映いのですが……
支援部隊の隊員のことですか?
お礼を言われるなんて、思いもよりませんでした
指揮官殿。私は強制的に粛清部隊に配属されたわけではありません
以前申し上げたように、粛清部隊を単なる虐殺者の集団にはしたくなかったのです
そのために隊長まで上り詰め、粛清任務の背景にある真実をひとつひとつ解きほぐしてきました
たとえ他人に「腰抜け」と言われようが……最後まで自分のやり方を貫きます
……指揮官殿が私にしてくださったように
……何度も贈り物をくださって……隙あらば距離を詰めようとなさってたじゃないですか。お忘れですか?
……指揮官殿は、本当に図太い方ですね