Story Reader / 本編シナリオ / 27 稗史刻む焔志 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
<

27-27 黄金の反響

>

世界政府臨時会議

6:00 PM

皆、この臨時会議の目的はよく知っているだろう

ハセンは会場にいる参加者全員の顔を見渡した

(参加者が普段よりもずっと多い。彼らも重視し始めたか……)

そう、我々は現在のオブリビオンの主導者が誰であるのかを特定した

バラード

粛清部隊創設者

角張った顔が会議場の中央に投影された

粛清部隊創設者、バラードだ

この名は久しく聞かなかったが、何名かの議員にとっては知らぬ名ではないだろう

多くの議員の顔が一瞬、微かにゆがんだ

ハセン議長、確かなのですか?

私の記憶では、この構造体はグレート·エスケープが終わる前に死亡したはずです

ああ、プロファイル上では確かにそうだ

当時、粛清部隊は今のように完全に軍部に属してはいなかった。だからこの件を最終的に処理したのは行政院だ

当時の行政院最高責任者は確か……

???

はは、私だな

片隅から老いた声が聞こえ、車椅子に座る痩せ細った姿の人影がゆっくりと現れた

まさかお見えだとは

???

まったく……この老骨では、ここまで来るのもひと苦労だ

だが仕方あるまい。若い連中が言うには、今回の件は私が行政院を管理していた頃の話が関わっているそうじゃないか

来ない訳にもいかないだろう。君たちが結論を出してしまえば、私に反論の余地がないからな

そうだろう?ハハハ……ゴホッゴホッ……

壊れたふいごのような咳が響き、隣にいた秘書は急いで相手に呼吸器のマスクをつけた

黒野さん、この会議の出席者リストにあなたの名はなかったはずだが

それに言葉には気をつけていただきたい。議会は証拠もなく決定を下すことはない

当然、法を守る市民が弁解する権利を奪うこともない

ハセンは旧時代の幽霊を見つめ、不吉な予感に囚われていた

グレート·エスケープの後、黒野が表舞台に出ることはほとんどなかった

黒野のこの行動の背景には、バラードと複雑に入り組んだ関係があるに違いない。だがそれが水面下での指示に限られているのはわかりきっている

黒野はあまりに長く生きすぎた。平和の終わりや、世界政府の創設までもその目で見てきた

彼はいくつもの時代を歩み、同世代のカッパーフィールドやトリルド、ハンスはとっくに一握の土くれに還った

人々はこの男を忘れかけていた。もはや棺桶に片足を突っ込んでいるような人物が今、この会議に出席しているのだ

(一体何が目的だ……)

黒野

ふぅ……規則はわかっている

呼吸器のマスクを取ると、ゆっくりと言った

黒野

ここには長らく来なかったが、かつての行政院最高責任者として、私にはまだ名誉議員という肩書があり、傍聴や提言をする資格がある

ハセン議長、公正な場において、この合法的な権利を否定はすまい?

……もちろん、公正さを損ねるようなことはしない

相手は満足げに頷いた

黒野

よかろう、ならいいんだ

では先ほどの話を続けよう。このバラードという生き返った死人について、皆はどういう意見をお持ちだろうか?

黒野

ゴホッ、ゴホッ……

……黒野さん、発言したい場合は前にある発言ボタンを押していただきたい。体調が優れないなら、会議場を出ることをお勧めする

黒野

ああ、歳を取ると色々覚えられなくなるものでね

そう言うと、彼は前にある発言ボタンを押した

黒野

彼が生き返ったのか誰かがなりすましているのかは、それほど重要ではないだろう?

もちろん責任逃れをするつもりはない。この会議が終わったら、監察院の調査を受けよう

だから今は別のことに目を向けよう。この「バラード」は一体何が目的なのか?

皆さん、これを見ていただきたい

会議室ホールの投影スクリーンに、高所から撮影された映像が映し出された。雨と距離でハッキリとは見えないが、人々で溢れかえる広場なのがかろうじてわかる

黒野

映像はかなりぼやけているが、音声はまずまずだ

???

同胞たちよ。今なお保全エリアでは弾圧された魂が解放を待っている

オブリビオンの全員がこの追悼集会に参加している訳じゃない。信頼する戦友たちがまさに今、前線を守り、襲撃の可能性に備えていることは皆も知っての通りだ

ハセン

(バラードの声だ!)

この映像をどうやって入手したのかハセンが考えている間にも、画面の中の音声は続いていた

バラードの声

覚えておいてほしい、双方にとってこの抗争の結果はふたつ――勝利か、死か

選ばねばならないというのなら……

我々は必ず勝利を手にする!それも完全勝利を!

オブリビオンの声

勝利を!勝利を!勝利を!

バラード

粛清部隊創設者

雄叫びは突然止まり、スクリーンには再び最初の肖像が映し出された

黒野

皆さんはこの映像の真実性を疑う必要などない。私には偽造までして晩節を汚す気は毛頭ない

相手の意図と立場はもう明らかだ

彼は戦争を起こし、世界政府の資産を侵害しようとする敵だ

その言葉で、会議場がざわめき始めた。この数カ月、オブリビオンが見せる攻撃性に彼らは懸念を抱いていたが、今の映像でその不安が更に強固に確立された

私の記憶では、オブリビオンはワタナベという構造体が率いていたはずです。なぜバラードが主導者に変わったのでしょうか?

黒野

その質問にはハセン議長が答えられるだろう

……

プロファイルの解析によると、ワタナベの父親はバラードの親友だった。ワタナベもバラードとともにゲシュタルト救出の任務に就いたことがある

なるほど……

ではバラードが死を偽ったのはオブリビオンに加入するため?

黒野

それは我々にもわからない

だが、彼の動機と敵意についてはすでに明らかだ

会議場の雰囲気は完全に老練な黒野にコントロールされていた。彼はここにいる大部分の者が、何に関心を持っているかをよく知っていた

彼らにとって、オブリビオンのリーダーが誰だろうと重要ではない。重要なのはその人物の指導下で、オブリビオンが彼らにどんな脅威をもたらすのかだ

(彼は皆の情報の盲点を利用している)

空中庭園がワタナベ率いるオブリビオンと協力関係にあったことは、議会内でもほんの一部の者しか知らない事実だった

ワタナベはすでに半年以上連絡が取れない状態にあり、バラードの行動は彼個人の独断専行の可能性が高い

ハセンがこの件を議論の前提として話すべきか迷っていると、先手を打った者がいた

黒野

そうだ、ワタナベについては、軍部ももう長いこと連絡が取れていないのだろう?

しばしの沈黙の後……

会議場は騒然となった

黒野さん、それはどういう意味ですか?

ニコラ司令、軍部はオブリビオンのリーダーと内密に連絡を取り合っていたのですか?

……

その通り。宇宙ステーションの異重合コア事件の後、我々はオブリビオンと密かに協力しあっている

その件は会議の後で詳しくご説明願いたい

監察院の議員がそう言った

ふん……まずは目の前の問題に集中しよう

最初の協力後、我々はワタナベと内密に連絡網を確立した。しかし、半年前に連絡は途絶えた

それゆえに現在彼がどのような態度でいるのか、我々には知りようもない

彼を探そうとはしなかったのですか?

試しはしたが、結果は出ていない

彼がオブリビオンの領地内に隠れていない限りはな

それはつまり……

黒野

つまり、ワタナベが我々と協力していながら腹に一物を抱えているか、バラードから迫害されているかのどちらかということだ

いずれにせよ楽観できる状況ではない……

黒野はため息をついた

……

その通り、だが確実なのは、バラードが我々に対して敵意を向けているということだ

そこで私は提案する……宇宙兵器の力で、バラードのいるエリアへ直接攻撃することを!

バラードの所在は旧世界政府本部であり、赤潮のようにノードで位置を特定する必要がない

1時間後には攻撃可能だ

ニコラ、何を!

あなたと一緒に狂うつもりはありません

黒野

若者よ、そう焦って拒みなさんな

あのバラードは本物だ。なりすましでも蘇った死者でもないと、君も私もわかっている

あの死の偽装はもともと、黒野と議会が意図的に計画したことだった

ハセン議長はこの件と関係ない

黒野

ハッハッハ……それなら言い方を変えようか

黒野は笑い飛ばし、ニコラの反論を気にも留めなかった

黒野

あの死の偽装は私と君で計画したのだ。我々はどちらも、影で動く死刑執行人とスパイが必要だったからな

だがどうやら今になってみると、我々は騙されていたようだ。長い間、彼は三重スパイとして我々の近くに潜み、我々の秘密や弱みを盗み出していたらしい

黒野においては厄介事が少なくないし、議会もそこまで清廉潔白じゃない。彼の狙いは我々全員だった

彼は知りすぎた。この半年間、保全エリアで広まっている話は氷山の一角にすぎないだろう

彼は空中庭園を土台から揺るがしている。これ以上放ってはおけん

……

では、指名手配を

黒野

指名手配?

相手は何か面白いことでも聞いたかのように、その老いてたるんだ顔にしわを寄せた

黒野

粛清部隊のやり方を彼は知り抜いている。彼に教わったやり方で教師に対抗できるものかね?

それに戦場で正面衝突すれば、あの旧時代の軍人相手に我々がどれだけの損失を払わなければならないと思う?

空中庭園の部隊は互いの衝突を想定していない。侵蝕体や異合生物との戦いで我々の軍事構造は変わってしまった

特殊作戦に慣れた我々は、真っ向勝負となる戦場での優位性などとっくに失っている

逆にパニシングの心配がない清浄地では、オブリビオンの戦力が十分に発揮されることになる

兵を無駄死にさせたくはないだろう?

……我々とオブリビオンの衝突は、まだその段階には至っていない

黒野

まさかその半信半疑のデマに空中庭園がゆっくり蝕まれてから、ようやく決定を下すというのか?

お互いよくわかっているだろう。バラードは必ず戦争を起こす。違いはただそれを待つ時間の長さだけだ

その時間を引き伸ばすほど彼にとっては有利になる

だから宇宙兵器は我々にとって最も低コストな選択だ

ホイールの動く音とともに彼の車椅子が動き、ゆっくりと去っていった

黒野

……君はすでに我々とは別の道を歩んでいるが、少なくとも我々はまだ空中庭園という同じ船の上にいる

私のためではなく君のため、更には空中庭園のためにもバラードに宇宙兵器を使う決断を勧めておく

長い年月を経て、毒蛇は再びその舌をチラつかせていた

宇宙兵器だとは……いささか極端すぎませんか?

いや、これが損失を最小限に留める選択かもしれません。もし正面衝突すれば、兵士をどれほど損失することか。日増しに拡大する異災区にも対処できなくなる

相手がいつ開戦するかわかりませんが、宇宙兵器を発射すれば、確かにすぐさま戦争が勃発するでしょうね

本当に戦争が始まってからでは遅い。勝てるチャンスを逃して、彼らに頭を下げるおつもりですか?

言い争う声があちこちで上がった。自分の地位と安全に関わる問題のせいで、全員の神経がピリピリと尖り始めていた

皆さん、静粛に

ハセンが机を叩くと、声は次第に収まった

反撃時代が始まってから、我々は地上の人々との関係を修復しようと努力してきた

多くの経験をしてようやく、新世代の努力によって彼らと僅かながらでも信頼関係を築くことができた

団結は、我々がパニシングに対抗するのに最も有効な武器なはずだ

もし本当に宇宙兵器を地上の同胞らに向ければ、その僅かな信頼関係も完全に打ち砕かれてしまう

ハセンはニコラと目を合わせようとしたが、ニコラはあえて見て見ぬふりをした

皆さんにもその点を考慮していただきたい

議員たちは黙り込んだ。ある者は考え込み、ある者はそっぽを向いてはいたが、多くの議員は迷いと恐怖の表情を浮かべていた

彼らは現在の地位を失うことを恐れ、更に開戦の罪人となることも恐れていた

その様子を見ていた黒野は軽く笑い、発言ボタンを押した

(やはり来たか……)

黒野さん、発言をどうぞ

黒野

ゴホッ……ありがとう、議長。では皆さん、この老いぼれの戯言を聞いていただけるかな

世界政府が成立する前……

そのしわがれた低い声は、無数の時代を経てきた重みがあった

黒野

当時の人々は「大停滞」から脱し、統一に向かう傾向にはあったが、我々はすぐに手を取り合って団結できた訳じゃなかった

反対する者は絶えず現れた。彼らにも彼らなりの理由や方針があったから

では我々はどうやってこの難題を解決してきたのか?

戦争だ。我々は十数年の平和活動で、その問題を解決してきた

人類はそれでバラバラになっただろうか?

逆だ。我々は世界政府を創立し、黄金時代に足を踏み入れた

それがどれほど輝かしく、急速に発展した時代だったかは、我々のいる空中庭園が最高の証明になっている

その後、我々はパニシング爆発を経て免疫時代、そしてグレート·エスケープを経験した

我々は間違ったのだろうか?ここにいる皆さんは間違ったのだろうか?

彼はゆっくりと席に座る議員ひとりひとりを見回し、彼らに考える時間、あるいは自分を説得する時間をしばらく与えた

黒野

否、我々は間違っていない。我々は希望の火種を残し、反撃時代をスタートさせた

この空中庭園は黄金時代の延長であり、人類文明の延長だ

確かに戦争は我々に苦痛をもたらすだろう

しかしもし統一の代償なのだとしたら?我々はその痛みに耐え、決断できるはずだ。世界政府のメンバーとして、皆さんにはもっと理性的に考えていただきたい

皆さんは、長きにわたって分断されるあの「大停滞」をまた見たいとお考えか?

それともしばらくの痛みに耐えて、真の反撃を始めたいと思うだろうか?

しわがれた声で話し終えたあと、相手は再び呼吸器のマスクを装着した。呼吸器の音が残された時間は少ないと促すかのように会議室内に響いている

考え込んでいた者も、今は同じように迷いの表情を浮かべている

他に発言者は?

返事はなく、皆の意見は決まっていた

では、ニコラ司令の提案についての投票を始めよう

……

ゲシュタルト

ニコラ総司令の議案への賛成率は35.1%、反対率は30.8%、棄権は34.1%です。賛成率が議案通過の最低基準を上回ったため、議案は可決されました

ハセンの顔色が曇った。彼は相手の目的がすでに達成されたことに気がついた

黒野は多くの支持者を得ようとしたのではなく、多くの人を棄権に追い込もうとしていたのだ

つい先ほど語られた内容が意味するところはひとつ――「ボタンを押すのは誰かに任せるが後の成果は共有しよう。グレート·エスケープのように」

この瞬間、歴史の中に残されていた毒が爆発した。グレート·エスケープの際に岐路に立っていた者たちは、前回の沈黙に続いて再び沈黙することを選んだ

議長としての立場上、ハセンはこの成り行きをただ見ていることしかできない

黒野

どうやら議論の結果は出たようだ。では私はこれで失礼させてもらうよ

若者たちよ、今日の決断を後悔するな。ただ行動すればいい

彼が車椅子を動かし、立ち去ろうとした時……

ゲシュタルト

ただいまより『連合声明』の放送を開始します

本来なら最も沈黙すべき機械が突然、沈黙を破った

黒野

ゲシュタルト、これはどういうことだ?

ゲシュタルト

世界政府創立時の設定に基づき、「壊滅的な殺傷武器を広範囲の人々に向けて使用する」条件が達成された時、この通告は自動的に放送されます

その場にいる議員たちは、初めて聞く通告に顔を見合わせた

当然、これまでにゲシュタルトの告げたその条件が満たされたことはなかった

何年後の後輩になるのかはわからないが、諸君、私は世界政府初代議長トリルドだ

黒野

何だと!?

自分の一生の大部分を邪魔してきたこの人物を見て、黒野は痩せ細った拳を握りしめた

しかしそれは過去に残された映像にすぎず、相手がその憎しみを感じ取ることはできない

我々の時代はまだ始まったばかりだが、君たちの時代はどうだろう?

我々の美しい太陽系はもう開発されきったのだろうか?

それとも更に進んで、この銀河系を飛び出し、以前は天体望遠鏡でしか見えなかった別の銀河へ到達しているだろうか?

地球外の文明との交流はすでに始まっているか?地球外生命体の科学技術や芸術はどんなものだろう?

投影された人物は物知りな隣人のように、広大な未来の想像を語っている

広々としたホールが突然窮屈に感じられ、一部の議員の顔には苦痛の表情が浮かんでいた

しかしこの隠されていた声明が放送されたということは、我々が以前直面したのと同じような問題に遭遇しているのだろう

相手は穏やかな笑顔を見せた

確かに団結する過程で、我々は代償を支払わなければならない

だが後輩諸君、相手の立場に立って考えてみてほしい

君たちは本当に相手の訴えを理解しているか?本当に、双方に和解の余地はないのだろうか?

もしいつか君自身が代償として犠牲になるとしたら、どうする?

代償を困難から逃れるための言い訳にすべきではないし、犠牲を我々の拠りどころにすべきでもない。そして、貢献を決して無理強いされてはならない

星々の大海を目指す文明が、弱肉強食の野蛮な時代に後戻りなどできようか?

もちろん、我々過去の残像が今の君たちに代わって決断すべきじゃないし、することもできない

この声明は君たちにもう一度よくよく考えてほしいというものでしかない

相手は笑顔を引っ込め、真剣な口調で語った

同胞のため、未来のため、今一度よく考え、慎重に決断してほしい

自分を死神にしないでほしい。世界を壊す人にはならないでほしい

もっと重要なことは……

全てを押し潰す雪崩の中で沈黙する雪のひとつに、ならないでほしいと願う

トリルドの発言の後に、連合署名者の名簿が映し出された

全て世界政府の初代創設メンバーたちです!

それだけじゃない、科学理事会の人もいます!

この戒めの警告は歴史を越え、議員たちに地上との関係を再度考えさせることになった

黒野

(やつらは何度私の邪魔をすれば気が済むんだ……)

同世代の中で、唯一生き残っているのは黒野だけだった

しかし、彼はずっと同世代の者たちの影の中で生きてきた。彼らが生きていた時もそうだったし、死んでからもそうだ

影にいることに慣れた者が、どうして光の下に出られるだろう

黒野

(だが……こいつらを過大評価しすぎたな。あの演説で動かされる者など、やはり少数しかいない)

ハセンの表情も同様に、この警告で和らぐことはなかった

黒野

世界政府の最初の規定であるなら……ハセン議長、再投票を始めたらどうだ?

???

お待ちください!

ある人物が会議場に駆け込んできた

セリカ?何かあったなら通信で知らせてくれ

それでは間に合いません。それにこの会議に関係することです

行政処罰なら、後で受けます

何が起きた?

[player name]が戻りました!

更に、オブリビオンの現状報告を持ち帰っています!

バラードはワタナベの死の原因を空中庭園になすりつけ、戦争を引き起こそうとしました。現在、態勢を立て直したワタナベが本拠地へ向かい、彼を阻止しようとしていると

一気に話し終えたセリカは、大きく息をして波打つ呼吸を抑えた。黒野が更に暗い顔つきになる

黒野

……本人に間違いないのか?グレイレイヴンは以前にもクローンを連れてきたことがあったはずだが?

本人と断定できます

十数個ある手術痕全てが、スターオブライフの記録と一致します!

黒野

では誰がその報告の真実性を保証する?

私が

黒野

……

指示した内容は全て覚えたか?

??

本当にこんなことをするんですか?

絶対に実行しろ。ここを出たらすぐに私の言った通り、匿名で告発状を投函してくれ

その後は前と同じように、何も知らないふりをして人類連合戦線に戻るんだ

??

……

そう言われた相手はまだためらっていた

なに、そう気に病まなくていい

彼らは、我々政治家は銃さえ触れない軟弱者だと言っているが

トリルドは相手の肩を叩いた

それは間違いだ……

まさに君が、私がこの世に本当に放った弾丸だ

ハセン、君なら必ず未来を救えると信じている

黒野の驚きの視線、周囲のざわめき、迷いと恐れが思考と決断に変わりつつある議員たち……

ハセンにはわかっていた。数十年前に放たれた自分という弾丸が役目を果たす時が来たことを

議長として私が[player name]の報告の真実性を保証し、一切の責任を負おう

あの者がこの件で我々を欺くことは絶対にない

では宇宙兵器の使用について、2回目の投票開始をここに宣言する!