コトリとも音をたてない残骸の山の中から、惑砂が予想もしなかった客人が現れた
……私……
長い間昏睡していた「子供」は額を揉みながら、自我と自分本来の姿を取り戻そうとしていた
あた、頭がクラクラする……
一体何が起きた?なぜ自分はこんな場所にいる?意識海はまるで糊のようにべったりと固まったままで、答えを出してくれない
そうだ……確か……えっと、ロキに出会って……
彼女が必死に体を起こそうとしたその時、懐から端末がぽろっと転げ落ちた
もうバッテリーがなくなりかけている端末を拾いあげ、ラミアは時間を確認した
……私、1週間も気を失っていたの……
電波の受信状況を確認する間もなく、端末から火花が散って完全に動きが止まってしまった
その時、遠くからゆっくりと足音が聞こえた
誰か来た……隠れないと!