ああ……▇▇▇……私の▇▇▇▇……素晴らしい……
▇▇▇……怖がらないで……
走るのよ、ここから逃げて!
……!!!
パチパチと爆ぜる焚火の音が眠気を吹き飛ばした。紫色の髪の構造体の少女は真っすぐに座り直すと、深く安堵の息をついた
ここなら誰にも見つからないはず、と彼女は何度も自分に言い聞かせていた……だが追手よりずっと、どこにいようが見えない蜂のように彼女を苛む悪夢の方が恐ろしい
▆▇▅▂▆▆▄▃▅▂……
淡く光る装甲をまとった鎧は、低く唸るような声を出して少女を見下ろした
……大丈夫、姉さん
……それと、もうその名前で呼ばないで
今の私は……エコーだから
それは鎧の低い声に答えたようでもあり、独り言のようでもあった。エコーがしゃがんで靴の埃を払った時、燃え盛る焚火が目に映った。意識海でまたあの爆発音が響く
うぅ……
過去の記憶が蔓のように絡みついてくる。彼女の記憶が揺らめく火の中で、あの日に引き戻されていく……
あの日……
振り向かないで!走って!
あなたはあなたの正義を貫きたいのでしょう?そして……この闇を終わらせたいのよね!?
じゃあ、振り向かずに走って!走り続けるの!
逃げなくちゃ……ここから逃げるしかない!!!
叫んで名前を呼ぼうにも、鉄の錆びた匂いで喉が固まってしまったかのように、声が出せない
彼女はただ本能に従い、必死に前へ走るしかなかった。そうすれば襲いくる悪夢から逃げられる、そう思い込んでいるかのように
あの日……