Story Reader / 本編シナリオ / 17 滅亡照らす残光 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
<

17-6 「グレート·エスケープ」

>

045号都市、西側の廃棄倉庫、3:41 a.m.

043号都市の保全エリアから撤退し、崩れた道路をなんとか越え、侵蝕体と異合生物の襲撃を凌ぎ、出発から5時間半後にようやく目標である045号都市へとたどり着いた

ワタナベの方も大変そうだけど、医者をひとり寄越してくれるって。それと、厳しいようなら一部の難民を受け入れてくれるらしい。あ、端末ありがとう、助かった

シュレックは通信を切ると、端末をリーに返した

連絡する手段もないのに、よくオブリビオンから人を呼ぶと言えましたね

手段ならある

彼はさも当然というようにリーを指さしてきた

人はお互いに頼ってこそ、この世界で生きていける。自分が持っているものだけで考えてもどうにもならない。こんな時こそ想像力がモノをいう

シュレックは不満そうなリーに滔々と説明する

今の名言、心が震えただろう?あと100個くらいあるけど

…………

今後はある程度、根拠の下に発言を願います

それに、今は予測不能の事態が立て続けに起こる状態です。もし僕たちがいなかったらどうするつもりなんです?

いや、僕は君たちを信じてるんで

誰の端末を使おうと、結果的に問題がなければ大丈夫です

リーフ、そちらの状況は?

状況確認は終わりました。道中の揺れで開いた傷も全て手当てし直しました

シュレックさんの本に、状況を書かないといけなくて申し訳ないです……

リーフは負傷者の記録と注意事項をページ上に満遍なく記した『名言全書』を、シュレックに返してきた

気にしないでいいさ。本は知識を記録するためのもの。より価値が上がったよ

それと……アカネちゃん

ウサギのぬいぐるみを作るって約束ですけど……

大丈夫だよ、リーフお姉さん……アカネは大丈夫

ううん、違うんです。即席で、小さいけど作りました。043号都市の保全エリアに戻れたら、また大きいのを、新しく作りますね

わぁ!作ってくれたの!ありがとう!

私たちは他の負傷者を迎えに行きましょう

リーフ自身の状況はどうですか?

えっ……私の足のことなら……大丈夫です

……その滲み出ている循環液は……?

本当に大丈夫です、再度足を固定したので、動きに問題はありませんから

歩けなくなったら必ず言ってくださいね。私が背負います

はい……ルシア、ありがとうございます

ところで、オブリビオンの医者の方は、いつごろ来られるのですか?

ここから離れてるからな。明日以降になるんじゃないか

では……こちらの負傷者はシュレックさん、申し訳ないですがお任せします。私は皆さんと戻って、次の輸送の護衛をしてきます

ああ。安心して行っといで