ロランがαを足止めしている隙に、グレイレイヴンは華胥の暗号キーを持って中心区の昇降装置を離脱した
パニシング濃度がかなり高くなっています。ここで治療させてください
ふふ、任せてください
リーフは傷口づ近の服を引きちぎると、消毒して薬を塗り、包帯を巻いてくれた
防護服も修理しないといけません。幸い物資は足りてますので、破損したパーツはそのまま交換しちゃいましょう
ブリギットから大量の補給物資を受け取っている今なら、パーツごと交換した方が時間を節約できるのだ
防護強化のパーツも追加しましょう……
ここから先のパニシング濃度は、指揮官にとって致命的ですから
リーフは手際よく防護服のパーツを追加していく
オーケーです。では行きましょう
狭い通路を前進すると、やがて巨大な空間がひらけた。そこには、想像をはるかに超える大きさの怪物がうごめいている……
あれは一体!?
(咆哮)!!
巨大な怪物の下には赤潮がまるで湖のように溜まり、怪しい光を放っている
赤潮の大元に違いありません!
やはり切り札を隠していたか!
あれが地上に出てしまったら……地球、いや、空中庭園さえも難を免れません!
私たちだけでどうにかできるとは思えません。援軍を要請するべきです
確かに……道中に昇格者が潜んでいますし、援軍がたどり着くのは極めて困難でしょう
大型破壊兵器が有用かもしれませんが、通信信号は妨害されている。地上に戻るにも時間がかかりますし、そうしているうちに手遅れになりかねません
つまり、まず私たちが安全に接近できるルートを確保するべきということですね
でも、どうすればあれに近づけるんでしょう?
なんせ死角がないからね……
短距離の噴射装置で近づくにしても、容易に被弾するでしょうね
ええ、考えているだけでは埒が明きません