Story Reader / 本編シナリオ / 13 終焉の福音 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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歓迎式典

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通路を10分ほど進むと、防空施設の入り口のような空間が見えた

あれは……

ルシアの目線の先には、入り口から内部のプラットフォームまでを埋め尽くす侵蝕体の山――

あるいは「侵蝕体だった」モノの山というべきか

もとの形状がわかるものもあれば、粉々に粉砕されているものもある。識別できるのはほぼ構造体のもののようだ

循環液とパニシングの増殖物がいたるところにこびりついている。呼吸用フィルターで嗅覚を護っていてもなお、腐敗と塵のにおいが伝わってくる

雑に積み上げられたバラバラの機体は「死骸」という言葉を連想させた

侵蝕体の残骸がこんなにたくさんあるなんて……

この識別コード……空中庭園の構造体がかなりいるようです……

……なぜ入り口のこんな場所に……しかもこの数……

いずれにせよ、これだけ多くの残骸があるということは……

ルシアは刀を抜くと、先頭に立った

500m範囲のエネルギー反応をスキャンしています……

侵蝕体反応、複数。ほとんどが休眠状態ですが……あっ、指揮官、気をつけてください!

リーフの警告は少し遅かったようだ。気づいた時には背後から何者かに足首をつかまれていた。残骸中から壊れたふいごのような耳ざわりな音が聞こえる

音の方向目がけて一発。すぐに鈍い音が鳴り、地を這う侵蝕体が動きを止めた。残骸の中で赤い光が二度瞬いて消えた

銃を撃ってしまったら他の侵蝕体の呼び水になりかねない。黙って身をよじると、足首をつかんでいた侵蝕体はあっさりと手を放した

次の瞬間、ルシアの素早くかつ正確な一突きが侵蝕体の脳天を直撃し、地を這う侵蝕体は手を伸ばしたまま機能を停止した

……まずいですね

眼前の侵蝕体の機能停止と入れ替わるように、周囲の残骸で赤い光が次々と瞬き始める。機体の摩擦音があちこちで鳴り始め、10体を優に超える侵蝕体が這い出てきた

――廃棄機体が防御システムを兼ねているというわけか。意外に古典的ですね

指揮官!

まずは目先の問題を解決しなければ――