Story Reader / 本編シナリオ / 13 終焉の福音 / Story
空中庭園ブリッジ
回線を設置完了！信号は繋がるか？
まだだ、電源が原因かもしれない
【規制音】、んじゃ人力でバッテリーを運んでくるしかねぇな！
オレは第二大隊を呼んでくる！
急げ！電力停止まであと15分だ！
全ての制止手段が解除されました。現在の演算力では想定外の状況をサポートできません
想定外のエラー、エラー、エラー、エラー……
リー！
了解！
リーは「ビアンカ」に向かって全力疾走し、足払いで「ビアンカ」のバランスを崩した
更に右手をついてその体を回転するやいなや、両足で「ビアンカ」をルシアの方に蹴り飛ばした
――目前に、ルシアの刀の切っ先
……なるほど
――ルシアの刀が一閃する
刀で斬り裂かれた「ビアンカ」の躯体からパーツが次々と飛び出し、更に吹っ飛ばされた肩は中空へとゆっくり消えてゆく
――だがまだ終わりではない。斬撃のあと、ルシアは「ビアンカ」に左足での追撃を加えた
空中に身体ごと飛ばされた「ビアンカ」を、今度は光が貫いた
……なんとか……フルショットが間に合いました……
――ボロボロの躯体は3つにバラけ、その一部は戦闘で破壊された建造物の間へと落ちていった
……終わりました
…………
左をルシア、右をリーが、そしてリーフは前で指揮官を守りながら、4人は雁形を保ってひときわ大きな残骸に向かって慎重に歩いていく
残骸の体のデータ迷彩は消え、ビアンカを思わせる物は皆無となって、ただ奇妙な形のみが残っている
……これは華胥が我々を阻止するために使ったサブAIでしょう。アシモフから問題解決の連絡もないですし、華胥の本体はまだどこかで空中庭園の墜落を画策しているはず
一体なぜ……
……九龍戦役でガブリエルが曲から奪ったのは、華胥の暗号キーでしたね
ならば、華胥の後ろには昇格者がいるとみて間違いないでしょう。独自の判断で空中庭園を攻撃したとは考えにくい
AIは安全協議に制限を受けますから、発令者の思惑以外に、こんな危険な指令を実行することはありえません
機体機能……崩壊中……崩壊中……崩壊……
せ……せ……設定した目標をロックできません……
*エネルギー波動を感知しました*
なんでしょうか……体の感覚が……あったりなかったりする……
*不明干渉源からの干渉信号が消えました*
あれは……
エレベーターのスイッチが……入ったようです……
しばらくすると振動は止まり、全員が体の感覚を取り戻した
――そしてその時、リーフが手を遠くに伸ばしていることに気づいた
リーフが手を伸ばした先の通路の操作板には「認証制限解除」という表示がはっきりと見えた
……はい
燃料電池2組到着！
チャージ電池4組到着！
おい！2種類の変圧器を一緒にすんな！ブリッジが爆発しても知らねぇぞ！
回線に接続して、先に電圧を上げろ！
頭いかれてんのか？爆発したら浸入カプセルが停電しちまうだろうが！
間に合わん！5分以内に電圧を上げろ！
知らねぇぞ……！
しゃあねぇ、爆発上等だ！1分、1分でいいんだ！
侵入したAIにあるエリアは致命的な脅威にさらされました。保護のため、全てのサブAIを呼び出します
何が起きたの？
侵入アクセスポイントとサブAIの場所が特定されました
……心配ないって言ったじゃない
グレイレイヴンの行動力に対する判断に誤差がありました。九龍戦役後の行動パターン及び強度が変化しています
……データベースが古かったってこと？
その可能性は非常に高いです
ふぅん……華胥、一体何を隠しているの？
華胥は発令者の言葉の意味を理解できません
……今はそれを理解するよりもっと大事なことがあるの
