Story Reader / 本編シナリオ / 13 終焉の福音 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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潮流3

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……チッ

カムは廃都市の崩れかけたビルに立っていた。足下を赤潮の奔流がうねっている

面倒だ。泳ぐわけにもいかないしな

カムは彼方の高層ビルを見やりながら、都市を横断する方法を考えていた

すると、足下の赤潮がにわかにざわめき始め、無数の異合生物が形成されて破裂した。形成と破裂を繰り返したそれはやがて透明な卵となり、凄まじい速度でふ化した

殻を破って出てきたモノが、ビルをよじ登り始める。早晩赤潮に飲まれる運命であっても獲物は獲物。異合生物たちは機械の頭部を忙しなく回転させ、本能的に獲物を求めた

ビルの屋上にいるカムは、今この付近で呼吸を行う唯一の「生物」なのだ

赤潮が生み出した異合生物たちは、鋭い声を発しながらカムめがけて突進した

うげェ……なんなんだこいつらは!

クソが、イラつかせやがって……

ただでさえイラつく昇格者の相手をしなきゃなんないってのに……こいつらときたら、ロラン10人分はイラつくぜ!!!

……吐きそうだ

カムは大剣を振り上げ、異合生物に斬りかかった

………………

最後の異合生物を片づけたちょうどその時、カムの端末が通信音を鳴らした

まるでタイミングを見計らったかのようだ

なんだ

相手はカムの態度に慣れているようで、平時と変わらぬ柔和な声で情報を伝えてくる。だが、カムはそれにすら苛立ちを覚えた

まさか、グレイレイヴンが?

……わかった

通信を切ると、カムは転送されてきたマップで目的地とルートを確認した

一番近いのは地下深部、ここから2km弱……

……

チッ、めんどくせえ