Story Reader / 本編シナリオ / 12 九龍環城 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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12-11 姉

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うっ……お、俺は負けない!

そう

——!!!

盾はなんの防御にもならなかった。構造体は大した反応も返さないうちに、αの刀によって真っ二つにされた

恐れるな!相手は1体だ、円陣を展開!

了解!

仲間の死を目撃した構造体たちが、戦意を失うことはなかった。それどころか、仲間の遺志に鼓舞されている

構造体は隊長の命令に従い、素早くαを囲んだ。目の前の白髪の昇格者こそが、任務目標――何としてでも勝たねばならない

かかれ!

隊長の号令により、構造体は武器を構えて一斉に目標に突撃する

死ね!

だが、αは歯牙にもかけなかった。軽く刀を振ると、すぐに鞘に収める

……

……

……

ふう

――αに出会ったその瞬間から、構造体たちの運命は決まっていたのだ

刃はコアを避けたため爆発は起きなかったが、耳をつんざくような金属音のあと、そこにはただの「塊」だけが残された

それは偶然ではなく、必然的な結果

こ……これは……

先行の小隊は、皆αに……

今すぐ確認します!

見ての通りですね

全滅……

αが遅れてきた客にようやく気づいた

グレイレイヴン……会えると思っていたわ

α……仲間を殺すことに、一体何の意味があるんですか?

仲間?あなた、知らない間にずいぶん面白いことを言えるようになったのね

αの射程を警戒しながら、ルシアは刀に手をかけてじりじりと間合いを詰める。だが、αは微かに笑っただけだった

仲間でしょう?あなたが斬った構造体は、あなたにとっても私にとっても戦友なのに……なぜ、あなたはそうなってしまったんですか?

答えてください、ルシア!

え?

やはり、そうだったんですね……

ルシアの問いかけは、皆が心の中で抱き続けてきた疑問に対する明確な回答だった。ルシアはいつの間にか気づいていたのだ……

αもまた、ルシアであるという事実に

いつから気づいていたの?……それで、今の質問は私に訊いているの?それともあなたに?

……私はずっと前から、記憶の中の私が私でないことを知っていた。そして、ムルマンスクであなたと戦って、確信した……

あの戦い方、あの刀捌き――あなたこそ「ルシア」……なんでしょう

ふぅん……

……指揮官、私たちはここで侵蝕体を止めなければなりません。この橋を確保できれば、どれだけ侵蝕体がいてもすぐには街に入れないでしょう

指揮官、私の心配はいりません。まずは戦いに集中しましょう

はい。リー、リーフ、戦闘準備を!